iRIC Software User's Manual¶
はじめに¶
iRIC (International River Interface Cooperative) ソフトウェア(以下、iRICと表記します)は、河川に関するシミュレーションをサポートする 統合環境です。
iRICを利用すれば、河川解析ソルバー(以下、ソルバーと表記します)に必要な入力情報の 作成から解析の実行、解析結果の表示までの諸作業を統合された環境下で一貫して行えます。
iRICは、様々なソルバーを柔軟に取り込めるインターフェースを用意しています。 また組み込んだ複数のソルバーからひとつを選択して利用することができます。 ソルバーを選択すると、iRICはそのソルバーに適した機能を選択し、 シミュレーションを行うのに最適な環境を用意します。
ソルバーにより提供する環境 (機能) が変わるため、iRICの利用方法はソルバーに依存する部分があります。 このため、個別のソルバーに対応した際のiRICの使用方法については、 ソルバーに付属するチュートリアルを参照してください。
このマニュアルでは、iRICが提供するすべての機能についての汎用的な使用方法を説明します。
インストール¶
iRIC のインストール方法について説明します。
インストール手順¶
- iRIC のインストーラを iRIC の webサイトからダウンロードします。 https://i-ric.org/download/ にアクセスして、「Version 3.X」 の中の一番新しいインストーラをダウンロードしてください。
- ダウンロードしたインストーラを実行します。
Miniconda のインストールに関する注意点¶
iRIC 3.0 では、Python で開発されたソルバを実行することができます。
Python で開発されたソルバを実行できるようにするため、iRIC の インストーラには、Python 実行環境として Miniconda が含まれています。
Miniconda の詳細については以下をご参照ください。
https://docs.conda.io/en/latest/miniconda.html
iRIC のインストーラを使用して Miniconda をインストールすると、 Miniconda は 指定したインストール先フォルダの下の 「Miniconda3」フォルダ以下にインストールされます。
既に Miniconda がインストールされた環境に iRIC をインストールする場合、 iRIC のインストーラを利用して Miniconda を 追加でインストールすると、先にインストールした環境に悪影響が生じます。そのため、iRIC のインストーラを利用した Miniconda のインストールは行わず、 既存の Miniconda を使った iRICソルバの実行環境の構築 の手順に従ってください。
もし既に Miniconda がインストールされた環境に誤って Miniconda を追加でインストールしてしまった場合、 Miniconda を追加インストールしてしまった場合の対応 の手順に従ってください。
既存の Miniconda を使った iRICソルバの実行環境の構築¶
既存の Miniconda を使って iRICソルバの実行環境を構築します。 Miniconda でなく Anaconda をインストールしている場合も、この手順をご利用いただけます。
以下の手順で行います。
インストール時の Miniconda の除外¶
iRIC のインストーラを実行する時、「コンポーネントの選択」画面で、以下のチェックを外してください。
- Miniconda
- iriclib for Miniconda
iRIC 用仮想環境の作成¶
スタートメニューから 「Anaconda Prompt (miniconda3)」を起動し、以下のコマンドを実行してください。
conda create -n iric python=3.8
conda activate iric
conda install numpy
これで、「iric」という名前の仮想環境が作成され、Python 3.8, numpy がインストールされます。
例えば、D:\Miniconda3 に Miniconda をインストールしていた場合、D:\Miniconda\Envs\iric というフォルダが作成されており、 Python.exe があることを確認してください。
Python 用 iriclib のインストール¶
上記で作成した仮想環境に、iriclib をインストールします。
例えば、D:\Miniconda3 に Miniconda をインストールしていた場合、D:\Miniconda\Envs\iric\Lib\site-packages に以下のファイルをコピーしてください。 以下では、iRIC のインストール先フォルダ (例: 「C:\Users\user1\iRIC」) を IRICROOT と記載しています。
- IRICROOT\guis\prepost\sdk\python\iric.py
- IRICROOT\guis\prepost\sdk\python\_iric_python38.pyd --> _iric.pyd に名前を変えてコピーしてください
- IRICROOT\guis\prepost\iriclib.dll
- IRICROOT\guis\prepost\cgnsdll.dll
- IRICROOT\guis\prepost\hdf5.dll
- IRICROOT\guis\prepost\szip.dll
- IRICROOT\guis\prepost\zlib.dll
iriclib の動作確認¶
スタートメニューから 「Anaconda Prompt (miniconda3)」を起動し、以下のコマンドを実行してください。
conda activate iric
python
import iric
エラーメッセージが表示されなければ、無事に iriclib がインストールされています。
iRIC での Python パスの設定¶
iRIC で、ソルバの実行に使用する Python のパスを設定します。以下の手順で行います。
- デスクトップの iRIC アイコンをダブルクリックして iRIC を起動します。
- メニューから オプション --> 設定 を選択します。
- Python パスとして、上記で作成した仮想環境の Python.exe を選択します。上記の例なら 「D:\Miniconda\Envs\iric\Python.exe」を指定します。
以上で、手順は完了です。
Miniconda を追加インストールしてしまった場合の対応¶
既に Miniconda がインストールされた環境に、 iRIC のインストーラを利用して追加で Miniconda をインストールしてしまった場合、以下の問題が生じます。
- スタートメニューから起動できる、「Anaconda3 (64bit)」フォルダの下の「Anaconda Prompt (miniconda3)」と「Anaconda Powershell Prompt (miniconda3)」が、新しくインストールした Miniconda の環境を参照するようになってしまう
上記問題については、以下の方法で対応します。
スタートメニューの「Anaconda Prompt (miniconda3)」を右クリックし、「その他」 --> 「ファイルの場所を開く」を選択
エクスプローラが開き、「Anaconda Prompt (miniconda3)」のリンクが表示されるので、右クリックして「プロパティ」を選択
「リンク先」欄に以下の値が設定されているのを確認する。
%windir%System32cmd.exe "/K" (iRICインストール先)\Miniconda3\Scripts\activate.bat (iRICインストール先)\Miniconda3
(iRICインストール先) の箇所を、先にインストールした Miniconda のインストール先のパスに書き換えて「OK」ボタンを押す。
「Anaconda Powershell Prompt (miniconda3)」 についても同様の方法で対応できます。
概要¶
画面構成¶
iRICの画面構成を 図 2 に示します。
メニューバーとツールバーを利用する、標準的なインターフェースを採用しています。 メニューバーとツールバーについては メニューバーとツールバー で説明します。
iRIC では、利用したい機能によって、メインウィンドウに様々なサブウィンドウを 表示して利用します。
サブウィンドウについて、プリプロセッサー ~ 散布図ウィンドウ で説明します。
プロジェクトの開始直後は、プリプロセッサーが開きます。 それ以外のサブウィンドウは、必要に応じてユーザが新しく開いて利用します。
プリプロセッサー¶
プリプロセッサーの表示例を 図 6 に示します。
プリプロセッサーでは、以下の操作を行います。
- 地理情報のインポート
- 地理情報の編集
- 格子の生成
- 格子の編集
- 計算条件の設定
プリプロセッサーを表示するには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 表示 (V) --> プリプロセッサー
ツールバー:
プリプロセッサーで行う操作は、プリプロセッサー で詳しく説明します。
ソルバーコンソール¶
ソルバーコンソールの表示例を 図 7 に示します。
ソルバーコンソールでは、計算中にソルバーが標準出力、標準エラーに出力した メッセージを表示することができます。 ソルバーでの計算の実行を開始すると、自動的にソルバーコンソールが表示されます。
上記以外の時にソルバーコンソールを手動で表示するには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 表示 (V) --> ソルバーコンソール
ツールバー:
ソルバーコンソールでは、ウィンドウのタイトルに、ソルバーの名前と実行状態が 表示されます。タイトルの表示例を 図 8 に示します。
ソルバーコンソールに関連する操作については、計算 (S) を参照してください。
可視化ウィンドウ (2D)¶
可視化ウィンドウ (2D) の表示例を 図 9 に示します。
可視化ウィンドウ (2D) では、二次元の計算結果について可視化を行うことができます。
新しい可視化ウィンドウ (2D) を開くには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 計算結果 (R) --> 新しい可視化ウィンドウ (2D)
ツールバー:
また、既に開いた可視化ウィンドウ (2D) を表示するには、以下の操作を行います。
メニューバー: 表示 (V) --> "可視化ウィンドウ (2D) : 1" など (表示したいウィンドウのタイトル)
可視化ウィンドウ (2D)に関連する操作については、 二次元可視化機能 を参照してください。
鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D)¶
鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) の表示例を 図 10 に示します。
鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) では、二次元の計算結果について鳥瞰図形式で可視化を行うことができます。
新しい鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) を開くには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 計算結果 (R) --> 新しい鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) を開く
ツールバー:
また、既に開いた鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) を表示するには、以下の操作を行います。
メニューバー: 表示 (V) --> "鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) : 1" など (表示したいウィンドウのタイトル)
鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) に関連する操作については、 鳥瞰図可視化機能 を参照してください。
可視化ウィンドウ (3D)¶
可視化ウィンドウ (3D) の表示例を 図 11 に示します。
可視化ウィンドウ (3D) では、三次元の計算結果について、可視化を行うことができます。
新しい可視化ウィンドウ (3D) を開くには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 計算結果 (R) --> 新しい可視化ウィンドウ (3D) を開く
ツールバー:
また、既に開いた可視化ウィンドウ (3D) を表示するには、以下の操作を行います。
メニューバー: 表示 (V) --> "可視化ウィンドウ (3D) : 1" など (表示したいウィンドウのタイトル)
可視化ウィンドウ (3D) に関連する操作については、 三次元可視化機能 を参照してください。
グラフウィンドウ¶
グラフウィンドウの表示例を 図 12 に示します。
グラフウィンドウでは、構造格子を用いたシミュレーション結果について、X軸を位置 (I, J, Kのいずれか) または時間とするグラフを描画することができます。 グラフ描画対象の位置を、ウィンドウ下部のコントローラーで指定することができます。
新しいグラフウィンドウを開くには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 計算結果 (R) --> 新しいグラフウィンドウを開く
ツールバー:
また、既に開いたグラフウィンドウを表示するには、以下の操作を行います。
メニューバー: 表示 (V) --> "グラフウィンドウ: 1" など (表示したいウィンドウのタイトル)
グラフウィンドウに関連する操作については、グラフ描画機能 を参照してください。
散布図ウィンドウ¶
散布図ウィンドウの表示例を 図 13 に示します。
散布図ウィンドウでは、シミュレーション結果について、X軸を計算結果 もしくは X座標, Y座標とする散布図を描画することができます。
新しい散布図ウィンドウを開くには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 計算結果 (R) --> 新しい散布図ウィンドウを開く
ツールバー:
また、既に開いた散布図ウィンドウを表示するには、以下の操作を行います。
メニューバー: 表示 (V) --> "散布図ウィンドウ: 1" など (表示したいウィンドウのタイトル)
散布図ウィンドウに関連する操作については、散布図描画機能 を参照してください。
基本操作¶
iRICの基本的な操作について説明します。
スタートページでの操作¶
iRIC 起動直後には、iRIC スタートページが表示されます。iRIC スタートページの表示例を 図 14 に示します。
スタートページでは、最初は「計算プロジェクトを始める」のタブが表示されています。 「計算プロジェクトを始める」タブの表示項目を以下に示します。
「新しいプロジェクト」ボタン¶
押すと、新しいプロジェクトを開始します。新しいプロジェクト(N) を参照してください。
最近使ったソルバーのリスト¶
ソルバーの名前をクリックすると、そのソルバーを使う新しいプロジェクトを開始します。
オブジェクトブラウザーでの操作¶
iRIC では、ソルバーコンソールを除くすべてのサブウィンドウで、 オブジェクトブラウザーを利用します。プリプロセッサーでのオブジェクトブラウザー の表示例を 図 16 に示します。
オブジェクトブラウザーで行える操作は以下の通りです。
編集対象の選択¶
左クリックで項目を選択することで、編集する対象データを選択します。 選択状態が変わると、メニューでは現在の選択状態で可能な操作のみ、有効になります。
項目の表示・非表示切り替え¶
項目の左にあるチェックボックスにより、描画領域での表示・非表示を切り替えます。 複数の階層構造のある項目では、親の項目のチェックが外されると、 子の項目が非表示になります。
上下移動¶
項目の上下関係を変更することができます。この操作は、プリプロセッサ上の地理情報と
背景画像についてのみ有効です。上下関係の変更は、操作ツールバーの
,
のボタンで行います。
表示プロパティの変更¶
右クリックメニューで表示される「プロパティ」メニューから、 項目の表示プロパティを変更します。 「プロパティ」メニューが表示されない項目もあります。
データのインポート、エクスポート¶
右クリックメニューから、データのインポート、エクスポートを行えます。 インポート、エクスポートが行えない項目もあります。
描画領域での表示操作¶
描画領域の表示をCtrlキーとマウスとの組み合わせで操作できます。表示操作方法について、 表 3 に示します。
表示操作 | 操作内容 | 操作中のカーソル |
---|---|---|
移動 | Ctrl + 左ドラッグ | ![]() |
拡大・縮小 | Ctrl + ホイールドラッグ、またはホイールの回転 | ![]() |
回転 | Ctrl 右ドラッグ | ![]() |
囲んで拡大 | Ctrl + Shift + 右ドラッグ | ![]() |
マウス操作のヘルプを表示するには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: ヘルプ (H) --> マウスヒント (M)
ツールバー:
表示されるマウスヒントのダイアログを 図 17 に示します。
なお、描画領域での表示操作は、メインツールバーのボタンからも行えます (メインツールバー 参照)。
iRIC の機能¶
iRIC の機能を大きく以下の8つのグループに分け、各機能の概要について説明します。
- 地理情報の編集
- 格子の生成
- 格子の編集
- 実測値の読み込み
- 計算条件の設定
- ソルバーの起動
- 計算結果の可視化・グラフの描画
地理情報編集機能¶
地理情報とは、標高、植生種類、植生密度、土地の利用目的など、 地図上での座標とそこでの属性値を持つデータです。iRIC は地理情報をインポートし、編集する機能を持ちます。
地理情報は、格子の格子点もしくはセルごとの属性の値をマッピングして決定するために 利用されます。また、横断測量データについては、格子生成に利用することもできます。
どのような属性を入力する必要があるかは、利用するソルバーによって異なります。
iRIC では、以下の種類の地理情報を取り扱い、編集することができます。
- 点群データ
- 横断測量データ
- ラスターデータ
- 時系列ラスターデータ
- ポリゴンデータ
- ラインデータ
- 点データ
点群データの表示例を 図 18 に、 横断測量データの表示例を 図 19 に、 ラスターデータの表示例を 図 20 に、 ポリゴンデータの表示例を 図 21 に、 ラインデータの表示例を 図 22 に、 点データの表示例を 図 23 に、それぞれ示します。
詳細については、地理情報 を参照してください。
格子生成機能¶
ソルバーが計算を実行する時に利用する格子を作成します。格子生成は内部で、 以下の2つの段階に分けて行われます。
- 格子の形状 (各格子点の座標) を決定します。
- 格子点、格子セルごとにもつ属性の値を、 地理情報に基づいて補間して決定します。
1. については、ユーザはソルバーが必要とする種類の格子を生成できるアルゴリズム から1つ選択し、格子を生成することができます。
一方、2. は地理情報のデータ型によって、自動的に行われます。
iRIC では以下の種類の格子を生成することができます。
- 二次元構造格子
- 二次元非構造格子
- 一次元構造格子 (格子点ごとに断面情報を保持)
詳細については、 格子生成機能 を参照してください。
実測値の読み込み機能¶
実測値を読み込み、格子生成の際の参考情報として利用したり、 計算結果と比較したりします。ユーザは以下を行えます。
- 実測値のインポート
- スカラー量の実測値、ベクトル量の実測値の表示設定
詳細については、 実測値 (M) を参照してください。
ソルバー起動機能¶
ソルバーを起動して計算を実行し、ソルバーコンソールを使ってソルバーの実行状態を 監視します。開始した計算を途中で終了することもできます。 ソルバー起動時の、ソルバーコンソールの表示例を 図 24 に示します。
詳細については、 計算 (S) を参照してください。
共通機能¶
アクティブなサブウィンドウに限らず、常に利用できる機能について説明します。
メニュー構成¶
常に表示されるメニューの構成を、 表 4 に示します。
メニュー | 内容 | |
---|---|---|
ファイル (F) | 新しいプロジェクト (N) | 新しいプロジェクトを開始します |
開く (O) | プロジェクトファイルを開きます | |
保存 (S) | プロジェクトをファイルに保存します | |
名前をつけてファイルに保存 (*.ipro) (A) | ファイル名を指定して、プロジェクトをファイルに保存します | |
名前をつけてプロジェクトに保存 (P) | フォルダ名を指定して、プロジェクトをフォルダに保存します | |
プロパティ (P) | プロジェクトのプロパティを表示します | |
スナップショットを保存 (N) | アクティブなウィンドウのスナップショットを保存します | |
スナップショットをクリップボードにコピー | アクティブなウィンドウの画像をクリップボードにコピーします | |
連続スナップショット / Google Earth 出力 | 可視化ウィンドウ、グラフウィンドウを各タイムステップについて画像ファイルに保存し、Google Earth 用のKMLファイルを出力します | |
インポート (I) | 外部ファイルからデータをインポートします | |
エクスポート (E) | 外部ファイルにデータをエクスポートします | |
最近使ったプロジェクト (R) | 最近使ったプロジェクトを開きます | |
iRIC スタートページを表示 | iRIC 起動時に表示されるスタートページを表示します | |
終了 (X) | iRIC を終了します | |
インポート (I) | 地理情報 (E) | 地理情報をインポートします |
格子 (G) | 格子をインポートします | |
計算条件 (C) | 計算条件をインポートします | |
計算結果 (R) | 計算結果をインポートします | |
実測値 (M) | 実測値をインポートします | |
背景画像 (B) | 背景画像をインポートします | |
計算 (S) | 実行 (R) | ソルバーの実行を開始します |
停止 (S) | 実行中のソルバーを停止します | |
ソルバー情報 (S) | 現在のプロジェクトで利用するソルバーの情報を表示します | |
ソルバーログのエクスポート (E) | ソルバーが出力したログを、外部ファイルにエクスポートします | |
計算結果 (R) | 新しい 可視化ウィンドウ(2D) を開く | 新しい可視化ウィンドウ (2D) を開きます |
新しい 鳥瞰図可視化ウィンドウ(2D) を開く | 新しい鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) を開きます | |
新しい 可視化ウィンドウ (3D) を開く | 新しい可視化ウィンドウ (3D) を開きます | |
新しい グラフウィンドウを開く | 新しいグラフウィンドウを開きます | |
新しい 散布図ウィンドウを開く | 新しい散布図ウィンドウを開きます | |
再読み込み (R) | 計算結果を再読み込みします | |
削除 (D) | 計算結果を削除します | |
インポート (I) | 計算結果をCGNSファイルからインポートします | |
エクスポート (E) | 計算結果を CSVファイルなどにエクスポートします | |
可視化・グラフ設定のインポート | 可視化ウィンドウ、グラフウィンドウの表示設定をインポートします | |
可視化・グラフ設定のエクスポート | 可視化ウィンドウ、グラフウィンドウの表示設定をエクスポートします | |
表示 (V) | ツールバー | ツールバーの表示・非表示を切り替えます |
オブジェクトブラウザー (O) | オブジェクトブラウザーの表示・非表示を切り替えます | |
ステータスバー (S) | ステータスバーの表示・非表示を切り替えます | |
背景色 (B) | 背景色を変更します | |
Z方向の倍率変更 (Z) | Z方向の倍率を変更します | |
ウィンドウを並べて表示 (T) | ウィンドウを並べて表示します | |
ウィンドウを重ねて表示 (C) | ウィンドウを重ねて表示します | |
オプション (O) | 設定 (P) | 設定ダイアログを表示します |
辞書ファイルの作成・更新 (C) | 辞書ファイルの作成・更新ウィザードを表示します | |
ヘルプ (H) | ヘルプ (H) | ヘルプを表示します |
ソルバー一覧 (S) | iRIC に同梱されたソルバー一覧を表示します | |
マウスヒント (M) | マウスヒントのダイアログを表示します | |
iRIC について | iRIC についてのダイアログを表示します |
ツールバー¶
メインツールバー¶
メインツールバーには、ファイル操作、表示操作、ソルバー起動操作、ウィンドウの 表示操作などが含まれます。メインツールバーの表示例を 図 30 に示します。
メインツールバーの各ボタンの機能を 表 5 に示します。
ボタン | タイトル | 説明 |
---|---|---|
![]() |
開く | プロジェクトファイルを開きます |
![]() |
保存 | プロジェクトをファイルに保存します |
![]() |
スナップショットを保存 (N) | アクティブなウィンドウを画像ファイルに保存します |
![]() |
スナップショットをクリップボードにコピー | アクティブなウィンドウの画像をクリップボードにコピーします |
![]() |
連続スナップショット / Google Earth 出力 | 可視化ウィンドウ、グラフウィンドウを各タイムステップについて画像ファイルに保存し、Google Earth 用のKMLファイルを出力します |
![]() |
アンドゥ | 直前の操作をアンドゥします |
![]() |
リドゥ | 最後にアンドゥした操作を再び行います |
![]() |
フィット | すべてのものが画面に収まるように調整します |
![]() |
回転のリセット | X軸が右向きに、Y軸が上向きになるように回転します |
![]() |
90度回転 | 90度回転します |
![]() |
XY平面 | X軸が右向きに、Y軸が上向きになるように回転します |
![]() |
YZ平面 | Y軸が右向きに、Z軸が上向きになるように回転します |
![]() |
ZX平面 | Z軸が右向きに、X軸が上向きになるように回転します |
![]() |
左に移動 | 描画対象が左に移動するよう視点を移動します |
![]() |
右に移動 | 描画対象が右に移動するよう視点を移動します |
![]() |
上に移動 | 描画対象が上に移動するよう視点を移動します |
![]() |
下に移動 | 描画対象が下に移動するよう視点を移動します |
![]() |
拡大 | 拡大表示します |
![]() |
縮小 | 縮小表示します |
![]() |
X方向に拡大 | X軸方向についてのみ拡大します |
![]() |
X方向に縮小 | X軸方向についてのみ縮小します |
![]() |
Y方向に拡大 | Y軸方向についてのみ拡大します |
![]() |
Y方向に縮小 | Y軸方向についてのみ縮小します |
![]() |
実行 | ソルバーの実行を開始します |
![]() |
停止 | 実行中のソルバーを停止します |
![]() |
プリプロセッサーを表示 | プリプロセッサーを表示します |
![]() |
ソルバーコンソールを表示 | ソルバーコンソールを表示します |
![]() |
新しい可視化ウィンドウ(2D) を開く | 新しい可視化ウィンドウ(2D) を開きます |
![]() |
新しい鳥瞰図可視化ウィンドウ(2D) を開く | 新しい鳥瞰図可視化ウィンドウ(2D) を開きます |
![]() |
新しい可視化ウィンドウ (3D) を開く | 新しい可視化ウィンドウ(3D) を開きます |
![]() |
新しいグラフウィンドウを開く | 新しいグラフウィンドウを開きます |
![]() |
新しい散布図ウィンドウを開く | 新しい散布図ウィンドウを開きます |
![]() |
実測値と比較 | 実測値と比較するダイアログを開きます |
![]() |
計算結果の再読み込み | 計算結果を読み込み直します |
![]() |
マウスヒント | マウスヒントダイアログを表示します |
操作ツールバー¶
操作ツールバーは、プリプロセッサーがアクティブな時のみ表示されます。
操作ツールバーには、プリプロセッサーのオブジェクトブラウザーで 現在選択された項目について行える操作が含まれます。操作ツールバーの表示例を 図 31 に示します。
操作ツールバーの各ボタンの機能を 表 6 に示します。
ボタン | タイトル | 説明 |
---|---|---|
![]() |
上へ移動 | 選択されている項目を、上の項目と順序を入れ替えます |
![]() |
下へ移動 | 選択されている項目を、下の項目と順序を入れ替えます |
![]() |
削除 | 選択されている項目を、削除します |
アニメーションツールバー¶
アニメーションツールバーは、可視化ウィンドウ、グラフウィンドウが アクティブな時のみ表示されます。
アニメーションツールバーには、計算結果のタイムステップ間の 移動操作が含まれます。アニメーションツールバーの表示例を 図 32 に示します。
アニメーションツールバーの各ボタンの機能を 表 7 に示します。
ボタン | タイトル | 説明 |
---|---|---|
![]() |
先頭へ | 先頭のタイムステップに移動します |
![]() |
一つ前へ | 一つ前のタイムステップに移動します |
![]() |
開始/停止 | 現在表示しているタイムステップから順に次のタイムステップに進んでいきます。 |
![]() |
一つ次へ | 一つ次のタイムステップに移動します |
![]() |
最後のステップへ | 最後のタイムステップに移動します |
![]() |
常に最後のステップを表示 | ソルバーの計算の実行中に新しい計算結果が出力されるたびに、自動的に最後のタイムステップに移動します。 |
![]() |
再生速度を設定 | 再生する時の速度を設定します。 |
ボタンを押すと、
アニメーション速度設定ダイアログ (図 33 参照)
が表示されます。タイムステップ間の描画間隔を設定して「OK」ボタンを押します。
ファイル(F)¶
ファイルメニューに含まれる機能について説明します。
新しいプロジェクト(N)¶
新しいプロジェクトを開始します。
プロジェクトで利用するソルバーを選択するダイアログ (図 34) が表示されますので、利用したいソルバーを選択して「OK」ボタンを押します。
編集中のデータがある時は、プロジェクトを保存するか確認する ダイアログが表示されます。
新しいプロジェクトを開始すると、プリプロセッサーが表示されます。 新しいプロジェクトを開始した時の画面表示例を 図 35 に示します。
開く(O)¶
プロジェクトファイルを読み込みます。
iRICプロジェクトファイルを開くダイアログ(図 36 参照)が表示されますので、開きたいファイルを選択して「開く」ボタンを押します。 フォルダに保存したプロジェクトを開くには、 フォルダ内の project.xml ファイルを選択します。
編集中のデータがある時は、プロジェクトを保存するか確認するダイアログが表示されます。
プロジェクトファイルを開くと、プロジェクトを保存した時の画面構成が復元されます。
保存(S)¶
プロジェクトファイルを保存します。
プロジェクトファイルを開いて作業していた場合や、既に一度プロジェクトファイルに 保存していた場合、プロジェクトファイルは上書き保存されます。
初めてプロジェクトを保存する場合は、 図 37 に示すダイアログが表示されますので、保存方法を選択して「OK」ボタンを押します。 それぞれの保存方法については、 名前をつけてファイルに保存 (*.ipro) (A) 及び 名前をつけてプロジェクトに保存 (P) を参照してください。
保存が成功すると、ステータスバーに 図 38 に示すようなメッセージが表示されます。
名前をつけてファイルに保存 (*.ipro) (A)¶
プロジェクトを、名前をつけてファイルに保存します。
iRICプロジェクトファイルを保存するダイアログ (図 39 参照) が表示されますので、保存するファイル名を指定して「保存」ボタンを押します。
保存が成功すると、ステータスバーに 図 38 に示したようなメッセージが表示されます。
名前をつけてプロジェクトに保存 (P)¶
プロジェクトを、名前をつけてフォルダに保存します。
iRICプロジェクトを保存するフォルダを選択するダイアログ 図 40 参照 が表示されますので、フォルダ名を指定して「OK」ボタンを押します。
保存が成功すると、ステータスバーに 図 38 に示したようなメッセージが表示されます。
保存したプロジェクトを開くには、フォルダ内の project.xml ファイルを選択します。
プロパティ (P)¶
現在のプロジェクトに関するプロパティダイアログを表示します。
プロパティダイアログの表示例を 図 41 に示します。
このダイアログから、以下を設定することができます。
- 座標系
- オフセット
- t = 0 の日付
オフセット¶
「座標 オフセット」の横の「編集」ボタンを押すと、オフセット設定ダイアログ (図 43 参照) が表示されます。ここから、 座標のオフセット値を入力して下さい。
座標系の原点から遠い位置にある地理情報や格子をプロジェクト内で利用する場合 (例えば、 UTM座標系を使用して赤道から遠く離れた領域のデータを扱う場合)、 オフセットを入力することにより、座標値に関する打切り誤差が減少して、データ処理の 精度が改善します。このようなケースでは、あなたが使用する地理情報や格子に 近い点の X, Y の値を入力して下さい。
t = 0 の日付¶
「t = 0 の日付」の横の「編集」ボタンを押すと、 t = 0 の日付の設定ダイアログ (図 44 参照) が表示されます。 ここから、t = 0 の日付を入力してください。
t = 0 の日付と書式を指定すると、 アニメーションツールバー (アニメーションツールバー 参照)、 二次元可視化ウィンドウ (可視化ウィンドウ (2D) 参照)、 三次元可視化ウィンドウ (可視化ウィンドウ (3D) 参照) での時刻の表示設定に反映されます。
スナップショットを保存 (N)¶
現在アクティブなサブウィンドウのスナップショットを、画像ファイルに保存します。
スナップショットは、以下の形式で保存することができます。
- PNGファイル (*.png)
- JPEGファイル (*.jpg)
- Windowsビットマップファイル (*.bmp)
- EPSファイル (*.eps)
- PDFファイル (*.pdf)
- SVGファイル (*.svg)
スナップショットを保存するダイアログ (図 45 参照) が表示されますので、保存するファイル名を指定して「保存」ボタンを押します。
注釈
EPS ファイル、PDFファイル、SVG ファイルの出力は、ベクトル形式のファイルフォーマットであるため、 画像ファイルより高品質の出力が得られます。論文や報告書などに iRIC のスナップショットを利用する際 は、是非ご活用下さい。
スナップショットをクリップボードにコピー¶
現在アクティブなサブウィンドウのスナップショットを、クリップボードにコピーします。
コピーが成功すると、ステータスバーに 図 46 に示すメッセージが表示されます。
連続スナップショット / 動画 / Google Earth 出力¶
可視化ウィンドウ、グラフウィンドウの描画領域のスナップショットを、 複数のタイムステップについて画像ファイルに保存します。 また、動画ファイル、Google Earth で読み込むことのできる KML ファイルを同時に出力します。
連続スナップショットのウィザードの各ページの表示例を 図 47 ~ 図 53 に示します。ウィザードでの設定を完了すると、 図 54 に示したダイアログが表示され、連続スナップショットの保存が開始されます。
インポート(I)¶
インポートメニューに含まれる機能について説明します。
地理情報 (E)¶
地理情報をインポートします。
地理情報は、表 8 に示す ファイルフォーマットからインポートできます。
種類 | フォーマット |
---|---|
点群データ | 地勢データ (*.tpo) |
テキストファイル (*.csv, *,txt, *.xyz) | |
STLファイル (*.stl) | |
LandXML ファイル (*.xml) | |
横断測量データ | 横断測量データ (*.riv) |
国土交通省 横断測量データ (*.csv) | |
ラスターデータ | GeoTIFF ファイル (*.tif) |
Arc/Info ASCII ファイル (*.asc) | |
16bit グレースケール PNG ファイル (*.png) | |
NetCDF ファイル (*.nc) | |
時系列ラスターデータ | GeoTIFF ファイル (*.tif) |
Arc/Info ASCII ファイル (*.asc) | |
NetCDFファイル (*.nc) | |
XバンドMPレーダーデータ (*.*) | |
ポリゴンデータ | ESRI シェープファイル (*.shp) |
CSV ファイル (*.csv) | |
ラインデータ | ESRI シェープファイル (*.shp) |
CSV ファイル (*.csv) | |
点データ | ESRI シェープファイル (*.shp) |
CSV ファイル (*.csv) |
「地理情報」を選択すると、インポート可能な地理情報のリストが サブメニューとして表示されます。ここでインポートしたい地理情報を選択すると、 図 55 に示すダイアログが表示されます。ファイルを選択すると、 選択したファイルから地理情報がインポートされます。
インポートされた地理情報は、オブジェクトブラウザーで確認できます。インポート後の iRIC の表示例を 図 56 に示します。
以下に、インポートするフォーマットごとの追加の操作について説明します。
テキストファイル (*.csv, *.txt, *.xyz)¶
ファイルを選択すると、 図 58 に示すダイアログが表示されます。
プレビュー欄を確認しつつ、適切な設定を行った上で「OK」ボタンを押します。
横断測量データ (*.riv)¶
河川測量データからインポートする場合、ファイル選択後に ファイルのエラーチェックが行われます。もし問題があった場合は、 図 59 に示すダイアログが表示されます。
その後、図 60 に示すダイアログが表示されます。 インポートの設定を行って「OK」ボタンを押します。
国土交通省 横断測量データ (*.csv)¶
まずはじめに距離標データが格納された CSV ファイルを選択します。 その後、横断データのあるフォルダを選択するダイアログが表示されるので、 選択して「フォルダの選択」ボタンを押します。
日本 国土交通省 河川測量データからインポートする場合、ファイル選択後に ファイルのエラーチェックが行われます。もし問題があった場合は、 図 61 に示すダイアログが表示されます。
その後、河川測量データ (*.riv) と同じく、図 60 に示すダイアログが表示されます。 インポートの設定を行って「OK」ボタンを押します。
GeoTIFF ファイル (*.tif), Arc/Info ASCII ファイル (*.asc) (ラスターデータ)¶
GeoTIFF ファイル (*.tif), Arc/Info ASCII ファイル (*.asc) からラスターデータを インポートする場合、ファイルに座標系の情報が含まれていない場合、 図 62 に示すダイアログを表示した後、 図 63 に示すダイアログが表示されます。
GeoTIFFファイルではファイル内の座標系の情報が、 Arc/Info ASCII ファイルでは拡張子が *.prj のファイルがあった場合そのファイル内の座標系の情報が、それぞれ読み込まれます。
GeoTIFF ファイル (*.tif), Arc/Info ASCII ファイル (*.asc) (時系列ラスターデータ)¶
GeoTIFF ファイル (*.tif), Arc/Info ASCII ファイル (*.asc) から時系列ラスターデータを インポートする場合、ファイル名から含まれるデータの時刻が認識されます。
ファイル名に以下のパターンが含まれている場合、自動的に認識されてインポートされます。
- YYYY-MM-DD_hh:mm:ss
- YYYY_MM_DD_hh:mm:ss
- YYYYMMDD-hhmmss
- YYYYMMDD_hhmmss
- YYYYMMDD-hhmm
- YYYYMMDD_hhmm
上記パターンに当てはまらない場合、図 64 に 示すダイアログが表示されます。ファイル名から時刻を認識するためのパターンを入力して 下さい。
NetCDF ファイル (*.nc)¶
NetCDF ファイルを、時間など位置以外の次元を持つ地理情報にインポートする 場合、ファイル選択後に 図 65 に示すダイアログが表示されます。 次元のマッピングに関する設定を行い、「OK」ボタンを押します。
XバンドMPレーダーデータ (*.*)¶
XRAINの雨量データを地理情報にインポートする場合、一つのフォルダ内に XRAIN の 雨量データファイルのみが含まれているように保存し、それらのファイルの1つを選択します。 すると、そのフォルダ内に保存された全ての雨量データファイルが読み込まれ、インポートされます。
地理情報 (webから)¶
Web サービスからデータをダウンロードして、地理情報をインポートします。
「地理情報 (webから) を選択すると、インポート可能な地理情報のリストが サブメニューとして表示されます。今のところ、Webからは標高データのみインポート できます。
インポートは以下の手順で行います。
- インポートしたい地理情報を選択して下さい。
- もしまだプロジェクトで使用する座標系を指定していなかった場合、 「座標系の選択」ダイアログ (図 42 参照) が表示されます。座標系を選択して「OK」ボタンを押して下さい。
- 「領域の選択」ダイアログ (図 67) が表示されます。
以下の操作によって領域を選択し、「次へ」ボタンを押して下さい。
- Ctrlキー + 左ドラッグで、地図を移動します。
- Ctrl + 中ドラッグで、地図を拡大・縮小します。「拡大 (I)」「縮小 (O)」ボタンを 使用することもできます。
- 左ドラッグで、領域を選択します。選択された領域は、黒線の四角で表示されます。
- 「次へ」ボタンをクリックすると、「ズームレベル設定」ダイアログが表示されます。
このダイアログでは、以下のように設定を変更できます。
- 「ズームレベル」を選択できます。設定を変更すると、ダウンロードされるデータの 大体の解像度とサイズが「解像度」と「データサイズ」の横に表示されます。 「ズームレベル」のデフォルト値は、ユーザが通常最も高い解像度のデータを使う ようにするため、最大値に設定されています。
- 「ソース」を選択できます。通常は、USGS が配布している SRTM データが使用されますが、 例えば日本なら国土地理院が配布している基盤地図情報数値標高モデルを利用することも できます。
- 設定が完了したら、「OK」ボタンを押します。すると、ダウンロードが始まり、 「お待ちください」ダイアログ (図 69 参照) が表示されます。
- ダウンロードが完了するとダイアログが消え、ダウンロードされた地理情報が 図 70 のように表示されます。
水理情報 (H)¶
水理情報をインポートします。
インポートできる水理情報は以下の通りです。
- 水位
水理情報は、以下のファイルフォーマットからインポートできます。
- CSVファイル (*.csv)
- テキストファイル (*.txt)
水位では、河川測量データの横断線ごとの水位情報をインポートできます。 水位をインポートするには、先に河川測量データをインポートしておく必要があります。
水位情報データファイルのフォーマットについては 水位情報データファイル (*.csv) を参照してください。
格子生成条件 (I)¶
格子生成条件をインポートします。
格子生成条件は、以下のファイルフォーマットからインポートできます。
- iRIC 格子生成条件ファイル (*.igcc)
iRIC 格子生成条件ファイル (*.igcc) は、iRIC独自のバイナリ形式のファイルです。
インポートするファイルを選択するダイアログ (図 71 参照) が表示されますので、インポートするファイルを選択して 「開く」ボタンを押します。
インポート後の iRIC の表示例を 図 72 に示します。
格子(G)¶
格子をインポートします。
格子は、表 9 に示す ファイルフォーマットからインポートできます。
種類 | フォーマット |
---|---|
構造格子 | iRICプロジェクトファイル (*.ipro) |
CGNSファイル (*.cgn) | |
iRIC 格子 CSVファイル (*.csv) | |
RIC-Nays格子ファイル (*.grid) | |
非構造格子 | iRICプロジェクトファイル (*.ipro) |
CGNSファイル (*.cgn) | |
TRIANGLEノードファイル (*.node) |
インポートするファイルを選択するダイアログ (図 73 参照) が表示されますので、インポートするファイルを選択して 「開く」ボタンを押します。
インポート後の iRIC の表示例を 図 74 に示します。
計算条件 (C)¶
計算条件をインポートします。
計算条件は、以下のファイルフォーマットからインポートできます。
- iRIC プロジェクトファイル (*.ipro)
- CGNS ファイル (*.cgn)
- YAMLファイル (*.yml)
インポートするファイルを選択するダイアログ (図 75 参照) が表示されますので、インポートするファイルを選択して「開く」ボタンを押します。
インポートが成功すると、「計算条件のインポートが成功しました」と 表示されたダイアログが表示されます。
計算結果(R)¶
計算結果をインポートします。
計算結果は、以下のファイルフォーマットからインポートできます。
- CGNS ファイル (*.cgn)
インポートするファイルを選択するダイアログ (図 76 参照) が表示されますので、インポートするファイルを選択して「開く」ボタンを押します。
計算結果がインポートされると、インポートした CGNS ファイルに基づいて、新しいプロジェクトが開始されます。
実測値 (M)¶
実測値をインポートします。
実測値は、以下のファイルフォーマットからインポートできます。
- テキストファイル (*.csv, *.txt)
インポートするファイルを選択するダイアログ (図 77) が表示されますので、インポートするファイルを選択して「開く」ボタンを押します。
インポートが成功すると、オブジェクトブラウザーにインポートされたデータが 「実測値」の下に表示されます。インポートする実測値テキストファイルの フォーマットについては 実測値テキストファイル (*.csv) を参照してください。
エクスポート (E)¶
エクスポートメニューに含まれる機能について説明します。
地理情報 (E)¶
地理情報をエクスポートします。
地理情報は、表 10 に示す ファイルフォーマットにエクスポートできます。
種類 | フォーマット |
---|---|
点群データ | 地勢データ (*.tpo) |
LandXML ファイル (*.xml) | |
STLファイル (*.stl) | |
VTKファイル (*.vtk) | |
横断測量データ | 横断測量データ (*.riv) |
テキストファイル (*.txt) | |
CSVファイル (*.csv) | |
LandXML ファイル (*.xml) | |
ラスターデータ | GeoTIFF ファイル (*.tif) |
Arc/Info ASCII ファイル (*.asc) | |
16bit グレースケール PNG ファイル (*.png) | |
NetCDF ファイル (*.nc) | |
時系列ラスターデータ | NetCDFファイル (*.nc) |
ポリゴンデータ | ESRI シェープファイル (*.shp) |
CSV ファイル (*.csv) | |
ラインデータ | ESRI シェープファイル (*.shp) |
CSV ファイル (*.csv) | |
点データ | ESRI シェープファイル (*.shp) |
CSV ファイル (*.csv) |
「地理情報」を選択すると、エクスポート可能な地理情報のリストが サブメニューとして表示されます。 ここでエクスポートしたい地理情報を選択すると、 図 80 に示すダイアログが表示されます。 エクスポートするファイル名を指定すると、 指定したファイルに地理情報がエクスポートされます。
格子生成条件 (I)¶
格子生成条件をエクスポートします。
格子生成条件は、以下のファイルフォーマットにエクスポートできます。
- iRIC 格子生成条件ファイル (*.igcc)
iRIC 格子生成条件ファイル (*.igcc) は、iRIC独自のバイナリ形式のファイルです。
エクスポートするファイル名を指定するダイアログ (図 81 参照) が表示されますので、エクスポートするファイルを指定して「保存」ボタンを押します。 すると、指定したファイルに格子生成条件がエクスポートされます。
格子 (G)¶
格子をエクスポートします。
格子は、表 11 に示す ファイルフォーマットにエクスポートできます。
種類 | フォーマット |
---|---|
構造格子 | CGNSファイル (*.cgn) |
iRIC 格子 CSVファイル (*.csv) | |
RIC-Nays格子ファイル (*.grid) | |
LandXML ファイル (*.xml) | |
VTK ファイル (*.vtk) | |
非構造格子 | CGNSファイル (*.cgn) |
LandXML ファイル (*.xml) | |
VTK ファイル (*.vtk) |
格子は、以下のファイルフォーマットにエクスポートできます。
- iRIC 格子CSVファイル (*.csv)
- RIC-Nays 格子ファイル (*.grid)
- CGNSファイル (*.cgn)
- VTKファイル (*.vtk)
エクスポートするファイル名を指定するダイアログ (図 82) が表示されますので、エクスポートするファイルを指定して「保存」ボタンを押します。 すると、指定したファイルに格子がエクスポートされます。
計算条件 (C)¶
計算条件をエクスポートします。
計算条件は、以下のファイルフォーマットにエクスポートできます。
- CGNSファイル (*.cgn)
- YAMLファイル (*.yml)
エクスポートするファイル名を指定するダイアログ (図 83 参照) が表示されますので、エクスポートするファイルを指定して「保存」ボタンを押します。 すると、指定したファイルに計算条件がエクスポートされます。
エクスポート先の形式としては以下が選択できます。
ソルバーログ¶
ソルバーログをエクスポートします。
ソルバーログは、以下のファイルフォーマットにエクスポートできます。
- テキストファイル (*.txt)
エクスポートするファイル名を指定するダイアログ (図3‑35参照) が表示されますので、エクスポートするファイルを指定して 「保存」ボタンを押します。すると、指定したファイルにソルバーログが エクスポートされます。
計算結果 (R)¶
計算結果をエクスポートします。エクスポートファイルの形式はVTKまたはCSVです。
計算結果は、以下のファイルフォーマットにエクスポートできます。
- VTK ファイル (ASCII) (*.vtk)
- VTK ファイル (バイナリ) (*.vtk)
- CSVファイル (*.csv)
- 地勢データファイル (*.tpo)
- ESRIシェープファイル (*.shp)
計算結果のエクスポートダイアログ (図 85) が表示されます。「OK」ボタンを押すと、出力フォルダにエクスポートファイルが 保存されます。ファイル名は、 「(プレフィックス)+ (連番の番号) + (".vtk" または ".csv")」となります。
一部のタイムステップのデータのみをエクスポートする時は、「全タイムステップ」 チェックボックスのチェックを外し、エクスポートする範囲の開始時間、終了時間 及び間引きの間隔を設定します。
一部の領域のデータのみをエクスポートする時は、「詳細を表示(D)」ボタンを 押し、「全領域」チェックボックスのチェックを外し、エクスポートする 範囲を設定します (図 86 参照)。
面塗りコンターをESRIシェープファイルへ (C)¶
二次元可視化ウィンドウで描画した面塗りコンターを、ポリゴンとして ESRIシェープファイルにエクスポートします。
この機能を利用するには、以下の条件を先に整える必要があります。
- 二次元可視化ウィンドウを開き、アクティブにします。
- 二次元可視化ウィンドウ上で、スカラー (格子点) を描画します。
- スカラー (格子点) のプロパティ設定で、表示設定を「カラーフリンジ」や「コンター」ではなく、「面塗りコンター」にします。
これらの条件を整えた上でメニューから「面塗りコンターをESRIシェープファイルへ」 を起動すると、図 87 に示すダイアログが表示されます。
面塗りコンターをエクスポートしたい物理量を選択して「OK」ボタンをします。 すると、 図 88 に示す ダイアログが表示されます。
面塗りコンターのESRIシェープファイルへのエクスポートダイアログ
「OK」ボタンを押すと、設定に従って各タイムステップごとに面塗りコンター が ESRIシェープファイルに保存されます。
パーティクル (P)¶
パーティクルをエクスポートします。
パーティクルは、以下のファイルフォーマットにエクスポートできます。
- VTK ファイル (*.vtk)
パーティクルのエクスポートは、 可視化ウィンドウがアクティブな時にのみ実行できます。
パーティクルのエクスポートダイアログ (図 89) が表示されます。 「OK」ボタンを押すと、 出力フォルダにエクスポートファイルが保存されます。ファイル名は、 「(プレフィックス) + (連番の番号) + ".vtk"」となります。
一部のタイムステップのデータのみをエクスポートする時は、 「全タイムステップ」チェックボックスのチェックを外し、 エクスポートする範囲の開始時間、終了時間及び間引きの間隔を設定します。
ストリートビュー用 Google Earth KMZ (G)¶
ストリートビューで、iRIC で計算した水深を表示できる Google Earth 用 KMZファイルを出力します。
ストリートビュー用 Google Earth KMZ をエクスポートするには、先に以下の条件を整えておく 必要があります。
- 二次元可視化ウィンドウを開き、アクティブにする
- スカラー量として、 Depth について面塗りコンターを描画する
- 面塗りコンターを描画する値の範囲について、「自動」のチェックボックスを外しておく
上記の条件を整えた iRIC の表示例を 図 90 に示します。
条件を整えた上でメニューを選択すると、 図 91 に示すダイアログが表示されます。 ここで、出力するファイル名と、KMZファイルに計算結果を出力するタイムステップを 選択して「OK」ボタンを押すと、 KMZ ファイルが出力されます。
図 92 に、出力した KMZ を読み込んだ時の Google Earth の表示例を示します。 ポリゴンが表示されている領域内のストリートビューを表示すると、 図 93 に示すように、どのあたりまでが水に浸かるのかが分かるように、 ポリゴンが表示されます。
最近使ったプロジェクト (R)¶
最近使ったプロジェクトを開きます。
メニューを選択すると、最近使ったプロジェクトの名前のリストが、 図 95 に示したように表示されます。 ここで開きたいプロジェクトファイル名を選択すると、そのファイルが開きます。
iRIC スタートページを表示¶
iRIC スタートページを表示します。
iRIC スタートページは、 iRIC の起動直後に表示されるページです。iRIC スタートページの使い方については、 スタートページでの操作 を参照してください。
インポート(I)¶
インポートメニューに含まれる機能について説明します。
地理情報 (Webから) (E)¶
地理情報をWebからインポートします。
この機能は、ファイルメニューの下のインポートメニューに含まれるものと 同じです。地理情報 (webから) を参照してください。
可視化・グラフ設定 (V)¶
可視化ウィンドウ・グラフウィンドウの設定をインポートします。
この機能は、ファイルメニューの下のインポートメニューに含まれるものと同じです。 可視化・グラフ設定 (V) を参照してください。
計算 (S)¶
計算メニューに含まれる機能について説明します。
実行 (R)¶
ソルバーの計算の実行を開始します。
実行開始前には、プロジェクトをファイルに保存するよう促すダイアログが表示されます。 また、既に一度計算を実行している場合、過去に行った計算の結果を削除してよいか、 ダイアログによって確認されます。
計算の実行が開始されると、ソルバーコンソールが表示され、 ソルバーが標準出力、標準エラーに出力したメッセージがソルバーコンソールに リアルタイムで表示されます。ソルバーコンソールの表示例を 図 96 に示します。
計算結果 (R)¶
計算結果メニューに含まれる機能について説明します。
簡易演算結果の管理 (M)¶
簡易演算結果を管理します。
簡易演算結果は、計算結果同士の簡単な演算によって得られる値です。
図 100 に示すダイアログが表示され、 ここから簡易演算結果を管理できます。
簡易演算結果の追加と編集¶
「簡易演算結果の一覧」ダイアログ上で「追加 (A)」もしくは「編集 (E)」ボタンを 押すと、 図 101 に示すダイアログが 表示され、簡易演算結果を追加もしくは編集できます。
「名前」には、新しく作成する簡易演算結果の名前を入力します。
「入力として使う計算結果」は、その下の「追加 (A)」「削除 (D)」ボタンにより 追加・削除できます。「入力として使う計算結果」での設定項目の詳細を 表 12 に示します。
「変数の定義」には、簡易演算結果を計算するための処理内容を記述します。 処理内容は、 JavaScript 言語で定義できます。例は 簡易演算結果の定義例 を参照してください。 「入力として使う計算結果」の「変数名」で定義した変数名を入力として 定義してください。
「テスト」ボタンを押すと、「変数の定義」の内容と、「入力として使う計算結果」 の「テスト用の値」によって簡易演算結果の値の計算が行われ、結果が表示されます。 もし「変数の定義」の内容に問題があれば、エラーメッセージが表示されます。
項目名 | 説明 |
---|---|
計算結果名 | 入力とする計算結果の名前。コンボボックスから選択する |
変数名 | 下の「変数の定義」でこの計算結果を参照する時に使用する変数の名前 |
テスト用の値 | 下の「テスト」ボタンを押した時、簡易演算結果の値の計算時にこの変数に代入される値 |
簡易演算結果の定義例¶
ここでは、簡易演算結果の定義の例を示します。
簡易演算の結果は、以下のような機能を組み合わせて定義することができます。
JavaScript言語の仕様についての説明は 以下のページなどを参照してください。
https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/JavaScript
return D * D;
return Math.sqrt(D);
var d2 = D;
while (d2 < 1000) {
d2 = d2 * 2;
}
if (d2 > 1500) {
d2 = 1500;
}
return d2;
function f1(d) {
return d * d;
}
function f2(d, e) {
if (d < e) {
return e;
} else {
return d;
}
}
return f1(D) * f2(D, E);
可視化・グラフ設定のインポート¶
可視化ウィンドウ・グラフウィンドウの設定をインポートします。
この機能は、ファイルメニューの下のインポートメニューに含まれる 「可視化・グラフ設定」と同じです。 可視化・グラフ設定 (V) を参照してください。
表示 (V)¶
表示メニューに含まれる機能について説明します。
オブジェクトブラウザー (O)¶
現在アクティブなウィンドウでのオブジェクトブラウザーの表示・非表示を切り替えます。
オブジェクトブラウザーが表示されている時は、メニューの横にチェックが付いています。
なお、表示されているオブジェクトブラウザーを非表示にする操作は、 オブジェクトブラウザーのラベルにある×ボタン (図 102) でも行えます。
属性ブラウザー¶
現在アクティブなウィンドウで属性ブラウザーの表示・非表示を切り替えます。
属性ブラウザーが表示されている時は、メニューの横にチェックが付いています。
なお、表示されている属性ブラウザーを非表示にする操作は、 属性ブラウザーのラベルにある×ボタン (図 103 参照) でも行えます。
ステータスバー (S)¶
ステータスバーの表示・非表示を切り替えます。
ステータスバーが表示されている時は、メニューの横にチェックが付いています。
起動時には、ステータスバーは表示されています。ステータスバーを非表示にした時のiRIC の表示例を 図 104 に示します。
Z方向の倍率 (Z)¶
Z方向の表示の倍率を変更します。
この機能は、鳥瞰図ウィンドウ、鳥瞰図可視化ウィンドウ(2D)、可視化ウィンドウ (3D)のみで利用できます。
図 106 に示すダイアログが表示されますので、値を入力して「OK」ボタンを押します。
鳥瞰図ウィンドウでの操作例を 図 107 に示します。
投影法の変更 (P)¶
投影法を、平行投影と透視投影の間で切り替えます。
この機能は、鳥瞰図ウィンドウ、鳥瞰図可視化ウィンドウ(2D)、可視化ウィンドウ (3D)のみで利用できます。
並行投影では、近くにあるものも遠くにあるものも同じ大きさで表示されます。 透視投影では、近くにあるものは遠くにあるものより大きく表示されます。
オプション (O)¶
オプションメニューに含まれる機能について説明します。
設定 (P)¶
設定ダイアログ (図 110 ~ 図 117 参照) を表示します。設定を行って「OK」ボタンを押します。
一般 タブ¶
iRIC GUI に関する一般的な設定を行います。
- 「定期的に更新を確認する」をチェックすると、 指定した間隔おきに、 iRIC 起動時に、iRIC に新しい更新があるか確認するダイアログが表示されます。
河川測量データ タブ¶
河川測量データの編集に関する設定を行います。
河川測量データの横断線を編集する際に選択される法勾配のリストを編集します。
河川測量データの横断線の編集機能に関する詳細は、 選択した点を起点に編集 (E) を参照してください。
ネットワークプロキシ タブ¶
ネットワークプロキシに関する設定を行います。
ここで行った設定は、 iRIC GUI がインターネットに接続する時、例えば 背景画像を取得したり、標高データをダウンロードしてインポートしたりする際に 使用されます。
もしあなたがインターネットへのアクセス時にプロキシサーバを経由する必要が ある場合は、ここで設定を行って下さい。
「システムのプロキシ設定を使用する」を選択した場合、インターネット・エクスプローラ の設定が使用されます。
背景画像(インターネット) タブ¶
背景画像(インターネット)に関する設定を行います。
設定を変更すると、プリプロセッサウィンドウと二次元可視化ウィンドウに設定内容が 反映されます。
2018年、 Google は Google Maps サービスを Google Maps Platform に移行し、 iRIC上で背景画像として Google Maps の画像を利用するためには、APIキーを入力することが必要になりました。APIキーを、 "Google Maps APIキーの入力" ボタンから 入力してください。
APIキーを取得する方法については、以下の URL を参照してください。
Web 標高データ タブ¶
地理情報 (webから) のインポートの設定を行います。
設定を編集すると、新しい設定内容は、「地理情報 (webから)」のインポートでの、 「ズームレベル設定」ダイアログでの「ソース」コンボボックスの内容に反映されます。
詳細は、地理情報 (webから) を参照して下さい。
背景格子 タブ¶
背景格子に関する設定を行います。
ここでの設定は、河川測量データを地理情報として利用し、「河川測量データから生成」 以外の格子生成アルゴリズムを利用して格子を生成して、標高を河川測量データを使って マッピングする際に使用されます。
メンテナンス (M)¶
iRIC、iRIC から起動できるソルバのメンテナンスを行います。
メンテナンスを起動すると、 図 118 に示すダイアログが表示されます。 「iRICを閉じて iRIC Maintainance を起動」ボタンを押すと、 iRIC GUI が終了して、 図 119 に示す iRIC メンテナンスが起動します。
以下では、 iRIC メンテナンスダイアログの機能について説明します。
コンポーネントの追加または削除¶
iRIC、iRIC から起動するソルバなどのコンポーネントを追加または削除します。
「コンポーネントの追加または削除」の横のラジオボタンをチェックして「次へ」 ボタンを押すと、 図 120 に示す画面が表示されます。
- 追加したいコンポーネントの横のチェックボックスをON にします。
- 削除したいコンポーネントの横のチェックボックスをOFF にします。
上記操作を行った後、「次へ」ボタン、「更新」ボタンを順番に押すと、 コンポーネントの追加と削除が実行されます。
コンポーネントの更新¶
iRIC、iRIC から起動するソルバなどのコンポーネントを更新します。
「コンポーネントの更新」の横のラジオボタンをチェックして「次へ」ボタンを押すと、 サーバから、コンポーネントの更新に関する情報がダウンロードされます。
新しい更新がない場合は、図 121 に示すメッセージが表示されます。
新しい更新があった場合は、 図 122 に示すダイアログが表示されます。更新したいコンポーネントのチェックをONにした状態で 「次へ」「更新」ボタンを順番に押すと、コンポーネントの更新が実行されます。
プリプロセッサー¶
プリプロセッサーについて説明します。
プリプロセッサーは新しいプロジェクトを作成した時に最初に表示されるウィンドウです。 ソルバーが必要とする入力情報を作成するために使用します。
プリプロセッサーでは、以下の操作を行います。
- 地理情報のインポート
- 地理情報の編集
- 格子の生成
- 格子の編集
- 計算条件の設定
以下では、メニュー構成や、オブジェクトブラウザーでのツリー構造について説明します。
メニュー構成¶
プリプロセッサー固有のメニュー構成を、 表 13 に示します。表 13 に示すメニューは、プリプロセッサーがアクティブな時、 「インポート」メニューと「計算」メニューの間に表示されます。
メニュー | 説明 | |
---|---|---|
地理情報 (E) | 河川測量データ (R) | 河川測量データを操作するメニューです |
地勢データ (O) | 地勢データを操作するメニューです | |
ポリゴン (P) | ポリゴンを操作するメニューです | |
カラーマップの設定 | カラーマップを設定します | |
凡例の設定 | 凡例を設定します | |
インポート (I) | 外部ファイルから地理情報をインポートします | |
エクスポート (E) | 外部ファイルへ地理情報をエクスポートします | |
格子 (G) | 格子生成アルゴリズムの選択 (S) | 格子の生成に用いるアルゴリズムを選択します |
格子生成条件 (C) | 格子生成条件を操作するメニューです | |
格子生成 (R) | 格子を生成します | |
属性のマッピング (M) | 地理情報を格子属性にマッピングします | |
編集 (E) | 格子を編集します | |
削除 (D) | 格子を削除します | |
表示設定 | 格子の表示設定を行います | |
鳥瞰図ウィンドウを開く (B) | 鳥瞰図ウィンドウを開きます | |
インポート (I) | 外部ファイルから格子をインポートします | |
エクスポート (E) | 外部ファイルへ格子をエクスポートします | |
新しい格子を追加 | 新しい格子を追加します | |
実測値 (M) | スカラー (S) | スカラー量の実測値の表示設定を行います |
ベクトル (A) | ベクトル量の実測値の表示設定を行います | |
インポート (I) | 実測値テキストファイルをインポートします | |
計算条件 (C) | 設定 (S) | 計算条件を設定します |
インポート (I) | 外部ファイルから計算条件をインポートします | |
エクスポート (E) | 外部ファイルへ計算条件をエクスポートします |
オブジェクトブラウザー¶
プリプロセッサーのオブジェクトブラウザーの表示例を 図 132 に示します。
以下に、オブジェクトブラウザーから操作できるオブジェクトについて説明します。
背景画像 (インターネット)¶
インターネットからリアルタイムでダウンロードした背景画像を表示します。
「Google Map (道路)」 などの横のチェックボックスをチェックすると、選択した 地図が背景画像として表示されます。
この機能を利用するには、先にプロジェクトの座標系を指定する必要があります。 座標系の指定方法については プロパティ (P) を参照して下さい。
ここで表示できる地図は、自分で追加・削除することができます。また、 Google Maps の画像を背景画像として表示するには、 Google にアカウントを作成して取得した API Key を 入力する必要があります。それら設定については、 背景画像(インターネット) タブ を参照して下さい。
注釈
緯度経度座標系での表示
iRIC 3.0.3 以降では、座標系として緯度・経度座標系 (例: EPSG:4326 WGS 84) を 利用しているときにも、背景画像 (インターネット) が利用できるようになりました。
基本操作¶
描画領域での選択操作¶
オブジェクト(描画領域に表示される河川横断線、格子点など)の 選択操作は、以下のように行います。
- 左クリック:選択した点にある 単一のオブジェクトを選択します。
- 左ドラッグ:ドラッグ開始点とドラッグ終了点で囲まれる四角の 内側のオブジェクトを複数選択します。
オブジェクトにより,複数選択が行えないものがあります。 詳しくはそれぞれの機能に関する記述を参照してください。
地理情報¶
地理情報に関する機能について説明します。地理情報関連の機能の概要については、 地理情報編集機能 を参照してください。
地理情報の関連機能は、プリプロセッサーがアクティブな時に 「地理情報(E)」メニューから行えます。
インポートできる地理情報の種類は、利用するソルバーによって異なります。 また、地理情報の種類によって、設定できるデータ型は異なります。
すべてのソルバで共通して利用できる種類として、「参照情報」があります。 「参照情報」は、格子にマッピングするための地理情報ではなく、参照情報 として表示することを目的としてインポート・作成するデータです。
例えば、道路中心線、官民境界線などは、「参照情報」として作成してください。
iRIC で扱える地理情報の種類を以下に示します。
- 点群データ
- 横断測量データ
- ラスターデータ
- 時系列ラスターデータ
- ポリゴンデータ
- ラインデータ
- 点データ
上記で共通して行える操作については 共通機能 を、個別のデータ型ごとに行える操作については 点群データ編集機能 ~ 点データ編集機能 を参照してください。
地理情報のインポートとエクスポートについては、 地理情報 (E) と 地理情報 (E) を参照してください。
共通機能¶
地理情報で、データ型に関わらず共通で利用できる機能について説明します。
表示色設定¶
地理情報の種類ごとの表示色を設定します。
表示色設定ダイアログ ( 図 136、 図 137 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。 ダイアログの内容は、地理情報によって異なります。
図 136 で示したダイアログで、カラーマップとして「手動」を選択し、「設定」ボタンを押すと 図 138 に示すダイアログが表示されます。このダイアログを使用すると、 以下の3種類のカラーマップを手動で設定することができます。
- 2色: 最小値と最大値での色を指定します。
- 3色: 最小値と最大値での色に加え、中間の値とその値での色を指定します。
- 任意: 任意の数の値と、その値での色を指定します。
名前の変更 (N)¶
地理情報の名前を変更します。
プリプロセッサーのオブジェクトブラウザーで、 名前を変更したい地理情報を選択した状態で以下の操作を行います。
メニュー: 地理情報 (E) --> (選択している地理情報の種類) --> 名前の編集 (N)
すると、オブジェクトブラウザーで、選択した地理情報の名前が編集できる状態になります (図 139 参照) ので、 新しい名前を入力して改行キーを押します。
削除 (D)¶
プリプロセッサーのオブジェクトブラウザーで、削除したい地理情報を選択した状態で 以下の操作を行います。
メニュー: 地理情報 (E) --> (選択している地理情報の種類) --> 削除(D)
すると、図 140 に示すダイアログが表示されますので、「はい」ボタンを押します。
選択して削除 (S)¶
プリプロセッサーのオブジェクトブラウザーで、 削除したい(複数の項目が含まれている)地理情報を選択した状態で 以下の操作を行います。
(選択している地理情報) --> マウス右クリック --> 選択して削除(S)
図 141 に示すダイアログが表示されますので、削除したいデータにチェックを付けて、「OK」ボタンを押します。
点群データ編集機能¶
点群データは、点の座標と、その点での地理情報の値の集合からなるデータです。
点群データの表示例を 図 144 に示します。
メニュー構成¶
点群データ編集機能に関連するメニューは、プリプロセッサーがアクティブで、 オブジェクトブラウザーで点群データが選択されていた時、 以下からアクセスできます。
メニュー: 地理情報 (E) --> 点群データ (O)
点群データ 以下のサブメニューの構成を 表 14 に示します。
メニュー | 説明 |
---|---|
名前の編集 (N) | オブジェクトブラウザー上に表示される名前を編集します |
ポリゴン領域で点を選択 (P) | ポリゴン領域を指定し、その内側にある点を選択します |
選択された点の編集 (E) | 選択中の点の値を編集します |
選択された点のエクスポート (X) | 選択中の点の点群データをエクスポートします |
新しい点の追加 (A) | 点群データに新しい点を追加します |
点の補間追加 (I) | 既存の点に対する補間点を追加します |
選択された点の削除 (O) | 選択中の点を削除します |
選択された点のうち、指定した値以下の点を削除 (L) | 選択中の点のうち、指定した値以下の点を削除します |
選択された点のうち、指定した値以上の点を削除 (G) | 選択中の点のうち、指定した値以上の点を削除します |
分割線の追加 (B) | 分割線を追加します |
分割線の削除 (R) | 分割線を削除します |
全分割線の削除 (O) | すべての分割線を削除します |
TINの再生成 (T) | TINを再生成します |
マージ | 他の点群データをこのデータにマージします |
長い辺を持つ三角形を削除 (W) | 長い辺を持つ三角形を削除します |
表示設定 (S) | 点群データの表示方法を設定します |
削除 (D) | 点群データを削除します |
ポリゴン領域で点を選択(P)¶
ポリゴン領域を指定し、その内側にある点を選択します。
まず、描画領域で、左クリックによってポリゴンの頂点を順に指定します。 最後にダブルクリックするか、改行キーを押すと、 指定したポリゴンの内側にある点が選択されます。 操作中の表示例を 図 145 に、選択後の表示例を 図 146 に示します。
なお、通常時の点の選択は、左ドラッグで矩形領域を指定することにより行います。
選択された点のエクスポート (X)¶
点群データのうち、選択中の点をエクスポートします。
エクスポートするファイル名を指定するダイアログ (図 148 参照) が表示されますので、エクスポートするファイルを指定して「保存」ボタンを押します。 すると、指定したファイルに選択中の点の点群データがエクスポートされます。
新しい点の追加 (A)¶
点群データに新しい点を追加します。
まず、既に存在する点を選択します。 この点の値が、新しく追加する点のデフォルト値になります。 次に、新しく点を追加したい場所をクリックしていきます。 最後にダブルクリックするか、リターンキーを押すと、 図 149 で示すダイアログが表示されますので、「OK」ボタンを押します。
点の追加操作中の表示例を 図 150 に示します。
点の補間追加 (I)¶
既に存在する点を複数選択し、それらの補間点を追加します。
既存の点を複数選択し、最後にダブルクリックするか、リターンキーを押すと、 図 151 で示すダイアログが表示されます。条件を設定して「OK」ボタンを押すと、 補間点が追加されます。
操作例を 図 152 に示します。
選択された点のうち、指定した値以下の点を削除 (L)¶
選択中の点のうち、指定した値以下の点を削除します。
図 154 で示すダイアログが表示されますので、値を指定して、「OK」ボタンを押します。 操作例を 図 155 に示します。
選択された点のうち、指定した値以上の点を削除 (G)¶
現在選択している点のうち、指定した値以上の点を削除します。
図 156 で示すダイアログが表示されますので、値を指定して、「OK」ボタンを押します。操作例を 図 157 に示します。
分割線の追加 (B)¶
分割線を追加します。
分割線が通る点を順にクリックし、 最後にダブルクリックするか、リターンキーを押すと、分割線が追加されます。
TINを再生成すると、分割線がTINの境界線になるように再生成されます。 分割線の表示例を 図 158 に示します。
長い辺を持つ三角形を削除 (W)¶
TINから、長い辺を持つ三角形を削除します。
TIN を生成する時、点がない領域について、長い辺を持つ三角形が生成される ことがあります。この機能を使うことで、そのような三角形を削除できます。
図 162 に示すダイアログが表示されます。 しきい値とする辺の長さを指定し、「適用」ボタンを押します。
しきい値の長さ以上を持つ三角形が灰色で塗られて表示されるので、必要に応じて 辺の長さを調整してから、「OK」ボタンを押します。
本機能を用いて三角形を削除する前の点群データの表示例を 図 163 に、「適用」ボタンを 押した時の表示例を 図 164 に、「OK」ボタンを押して三角形を削除した後の点群データの表示例を 図 165 にそれぞれ示します。
横断測量データ編集機能¶
横断測量データは、河川での横断測量データに基づいた地理情報です。 河川とその周辺での標高情報を取り扱うために利用します。
横断測量データの表示例を 図 169 に示します。
横断測量データ編集機能には、 表 15 に示す2つのモードがあります。
モード | 説明 |
---|---|
作成モード | 新しく横断測量データを作成するモード |
編集モード | 既にある横断測量データを編集するモード |
オブジェクトブラウザで、「追加」--> 「横断測量データ」を選択して すると、作成モードで横断測量データが作成されます。 地理情報 (E) に示した機能で横断測量データをインポートした場合は、編集モードで 横断測量データが作成されます。
以下では、各モードの機能について説明します。
作成モード¶
領域を中心線・左岸線・右岸線を用いて定義して、 点群データをマッピングすることによって横断測量データを生成します。
作成モードを開始したら、まずは描画領域でのマウスクリックで、 中心線が通る点を複数指定します。ダブルクリックもしくは改行キーを押すと、 中心線の指定が完了します。中心線の指定が完了した時の画面の表示例を 図 170 に示します。
次に、左岸線と右岸線を生成します。メニューから「左岸線・右岸線の生成」を選択します。 すると、図 171 に示す岸線の生成ダイアログが 表示されます。ここで、左岸線、右岸線を中心線からどれだけ距離を離したところに生成するか を指定して「OK」ボタンを押すと、 図 172 に 示すように左岸線、右岸線が生成されます。
定義された左岸線、右岸線は、点をドラッグして形を変えたり、通過する点を追加・削除 したりできます。
最後に、メニューから「横断測量データの生成」を選択します。すると、 図 173 に示す 横断測量データの生成ダイアログが表示されます。 横断線の数などを指定して「OK」ボタンを押すと、横断測量データが生成されます。 生成される横断測量データの例を 図 174 に示します。
横断測量データが生成されると、編集モードに切り替わります。
メニュー構成¶
生成モードでのメニューの構成を 表 16 に示します。
メニュー | 説明 |
---|---|
横断測量データの生成 | 横断測量データを生成します |
左岸線・右岸線の生成 | 左岸線・右岸線を生成します |
頂点の追加 (A) | 中心線もしくは左右岸線に頂点を追加します |
頂点の削除 (R) | 中心線もしくは左右岸線から頂点を削除します |
中心線のインポート (I) | 中心線の頂点座標をインポートします |
中心線のエクスポート (E) | 中心線の頂点座標をエクスポートします |
横断測量データの生成¶
横断測量データを生成します。
図 173 に示すダイアログが表示されますので、 横断線の数などを指定して「OK」ボタンを押します。
生成される横断測量データの例を 図 174 に示します。
左岸線・右岸線の生成¶
左岸線・右岸線を生成します。
図 171 に示すダイアログが表示されますので、 中心線から左岸線・右岸線までの距離を入力して「OK」ボタンを押します。
生成される左岸線と右岸線の例を 図 172 に示します。
生成した左岸線と右岸線は、頂点をマウスカーソルでドラッグすることにより、変形することができます。
頂点の追加 (A)¶
中心線もしくは左右岸線に頂点を追加します。
このメニューを選択した後、中心線もしくは左右岸線の上に カーソルを移動すると、 図 175 で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押してドラッグすると、 新しい頂点が追加できます。マウスの左ボタンを離すと、頂点の位置が確定します。
頂点の削除 (R)¶
中心線もしくは左右岸線から頂点を削除します。
このメニューを選択した後、中心線もしくは左右岸線の上に カーソルを移動すると、 図 176 で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押すと、 頂点が削除されます。
編集モード¶
メニュー構成¶
横断測量データ編集機能に関連するメニューは、プリプロセッサーがアクティブで、 オブジェクトブラウザーで横断測量データが選択されていた時、以下からアクセスできます。
メニュー: --> 地理情報 (E) --> 横断測量データ (R)
横断測量データ (R) 以下のサブメニューの構成を 表 17 に示します。
メニュー | 説明 |
---|---|
名前の編集 (N) | オブジェクトブラウザー上に表示される名前を編集します |
横断面の表示 (C) | 河川横断面ウィンドウを新しく開きます |
上流側に挿入 (B) | 上流側に、新しい河川横断線を挿入します |
下流側に挿入 (A) | 下流側に、新しい河川横断線を挿入します |
移動 (M) | 河川横断線を移動します |
回転 (R) | 河川横断線を回転します |
中心点のシフト (H) | 河川横断線の中心点をシフトします |
左右への伸縮 (X) | 河川横断線を左右に伸縮します |
横断線の削除 (T) | 河川横断線を削除します |
横断線の名前の変更 (E) | 河川横断線の名前を変更します |
左岸延長線追加 (K) | 河川横断線に、左岸延長線を追加します |
右岸延長線追加 (I) | 河川横断線に、右岸延長線を追加します |
左岸延長線削除 (L) | 河川横断線から、左岸延長線を削除します |
右岸延長線削除 (J) | 河川横断線から、右岸延長線を削除します |
表示設定 (S) | 横断測量データの背景色、断面形状を設定します |
補間モード | 横断線間の補間モードを切り替えます |
点群データのマッピング | 河川横断線に、点群データをマッピングします |
このデータから点群データを生成 | 横断測量データの背景格子のデータから、点群データを生成します |
削除 (D) | 横断測量データを削除します |
河川横断線の選択操作¶
この節以降で説明する操作は、表示設定及び削除を除いて、 河川横断線の選択を行ってから行います。 ここでは、河川横断線の選択操作の方法について説明します。
河川横断線の選択は、描画領域での左ドラッグ操作によって行います。
描画領域で左ドラッグを開始すると、 図 179 に示すように黒い四角が表示されます。左ボタンを離してドラッグを完了すると、 図 180 に示すように、 黒い四角の中に河川中心点 (青い点) が含まれていた河川横断線がすべて選択されます。 選択された横断線は、太い黒線で表示されます。
横断面の表示 (C)¶
横断面ウィンドウを表示します。
この操作は、横断面ウィンドウを表示したい河川横断線を選択してから行います。
表示される河川横断面ウィンドウの表示例を 図 181 に示します。
なお、河川横断面ウィンドウでの操作については 河川横断面ウィンドウでの操作 を参照してください。
上流側に挿入(B) / 下流側に挿入(A)¶
選択した河川横断線の上流側 (もしくは下流側) に新たな河川横断線を挿入します。
河川横断線を1つ選択している時のみ可能です。
河川横断線の挿入ダイアログ (図 182 参照) が表示されるので、河川中心点座標と断面情報を設定して「OK」ボタンを押します。
- 河川中心点座標:
- 「マウスクリック」を選択した時は、描画領域でのクリックで座標を指定します。
- 「座標値」を選択した時は、テキストボックスで座標を指定します。
- 「前後との比率」を選択した時は、比率を 0 ~ 1 の間で指定することで、前後の点を滑らかにつないだスプライン曲線上に中心点を配置します。
- 断面情報の設定:
- 「標高 0 の点を3つ定義」を選択した時は、適当な幅となるように、 中心点、左岸、右岸の3点からなる断面情報を設定します。
- 「次の河川横断線の情報をコピー」を選択した時は、コンボボックスで指定した 横断線の断面情報をコピーします。
- 「前後の横断面を元に構成」を選択した時は、前後の横断線の断面データから補間して 断面データを生成します。
移動 (M)¶
選択した河川横断線を移動します。例を 図 183 に示します。
複数の河川横断線について、同時に行えます。
横断線の移動ダイアログ (図 184 参照) が表示されますので、新しい中心点座標もしくは移動量を指定して「OK」ボタンを押します。
なお、河川横断線の移動は、描画領域でのマウス操作によっても行えます。 選択した河川横断線の河川中心点付近にマウスカーソルを移動すると、 マウスカーソルが 図 185 で示したものに変化します。この状態で左ドラッグすると選択した河川横断線を移動できます。
回転 (R)¶
選択した河川横断線を回転します。
河川横断線を1つ選択した時のみ行えます。例を 図 186 に示します。
横断線の回転ダイアログ (図 187 参照) が表示されるので、河川中心線となす角または角度の変化量を指定して 「OK」ボタンを押します。(反時計回りを正。単位は弧度法)
なお、河川横断線の回転は、描画領域でのマウス操作によっても行えます。 選択した河川横断線の左岸(または右岸) にマウスカーソルを移動すると、 マウスカーソルが 図 188 で示したものに変化します。この状態で左ドラッグすると、 選択した河川横断線を回転できます。
中心点のシフト(H)¶
選択した河川横断線の中心点を、左岸側もしくは右岸側にシフトします。 この操作では中心点の位置がシフトするだけで、断面情報は変化しません。 例を 図 189 に示します。
複数の河川横断線について、同時に行えます。
河川中心点のシフトダイアログ (図 4‑23 参照) が表示されるので、移動量を指定して「OK」ボタンを押します。
なお、河川中心線のシフト、描画領域でのマウス操作によっても行えます。 シフトキーを押しながら選択した河川横断線の中心点にマウスカーソルを移動すると、 マウスカーソルが 図 191 で示したものに変化します。この状態で左ドラッグすると、 選択した河川横断線の中心点をシフトできます。
河川中心点のシフトダイアログ (図 190 参照) が表示されるので、移動量を指定して「OK」ボタンを押します。
左右への伸縮 (X)¶
選択した河川横断線を、左右に伸縮します。例を 図 192 に示します。
複数の河川横断線について、同時に行えます。
河川横断線の伸縮ダイアログ (図 4‑26 参照) が表示されますので、中心点と左岸間の距離、増分、伸縮率の いずれかを指定して「OK」ボタンを押します。
横断線の名前の変更 (E)¶
選択した河川横断線の名前を変更します。
河川横断線を1つ選択した時のみ行えます。
横断線の名前変更ダイアログ (図 195 参照) が表示されますので、新しい名前を入力して「OK」ボタンを押します。
左岸延長線追加 (K) / 右岸延長線追加 (I)¶
選択した河川横断線に、左岸延長線 (もしくは右岸延長線) を追加します。例を 図 196 に示します。
河川横断線を1つ選択した時のみ行えます。
延長線の追加ダイアログ (図 197 参照) が表示されます。「マウスクリック」を選択した時は描画領域でのマウスクリックで、 「座標」を選択した時はテキストボックスで延長線の端点の座標を指定して、 「OK」ボタンを押します。
左岸延長線削除(L) / 右岸延長線削除(J)¶
選択した河川横断線の左岸延長線 (もしくは右岸延長線) を削除します。例を 図 198 に示します。
河川横断線を1つ選択した時のみ行えます。また、左岸延長線 (もしくは右岸延長線) を追加した横断線に対してのみ行えます。
表示設定 (S)¶
背景色、断面形状の表示を設定します。例を 図 199 に示します。
表示設定ダイアログ (図 200 参照) が表示されます。背景色で「表示」をチェックすると、 標高に従って背景色が表示されます。「半透明」をチェックし、 数値を調整することで、カラーマップ表示を半透明にすることができます。 断面形状で「表示」をチェックすると、各河川横断線に断面形状のグラフが表示されます。
補間モード¶
補間モード(スプライン補間、線形補間)を設定します。
点群データのマッピング¶
選択した河川横断線に点群データをマッピングします。
点群データのマッピングダイアログ (図 203 参照) が表示されます。 横断方向の分割間隔などを指定して「OK」ボタンを押すと、マッピングが実行されます。
このデータから点群データを生成¶
この横断測量データの背景格子のデータから、点群データを生成します。
メニューを選択すると、点群データが生成され、 図 204 に示すダイアログが表示されます。 この機能で生成された点群データの例を 図 205 に示します。
注釈
この機能で生成される点群の点の密度は、背景格子に関する設定を変更することで 変更できます。背景格子の設定の変更方法については 背景格子 タブ を 参照してください。
注釈
横断測量データから、点群データを生成する方法には、まず横断測量データから格子を生成し、 生成した格子の属性から点群データを生成する方法もあります。詳細は、 河川測量データから生成 (二次元構造格子を生成) を参照してください。
河川横断面ウィンドウでの操作¶
河川横断面ウィンドウは、河川横断線の横断面を表示し、 標高情報を編集するための画面です。 河川横断面ウィンドウの表示例を 図 206 に示します。
河川横断面ウィンドウ固有のメニュー構成を、 河川横断面ウィンドウ固有のメニューの構成 に示します。 河川横断面ウィンドウ固有のメニューの構成 に示すメニューは、河川横断面ウィンドウがアクティブな時、 「インポート」メニューと「計算」メニューの間に表示されます。
メニュー | 説明 | |
---|---|---|
標高点 (A) | 有効化 (A) | 選択した標高点を有効にします |
無効化 (I) | 選択した標高点を無効にします | |
水位に基づいて無効化 (W) | 河川中心点から左岸、右岸方向に見て、初めて水位を超えた点から先の標高点を無効にします | |
選択した点を起点に編集 (E) | 選択した点を起点に、横断線の形状を編集します | |
移動 (M) | 選択した標高点を移動します | |
削除 (D) | 選択した標高点を削除します |
河川横断面ウィンドウの上部に表示されるツールバーの機能を 表 19 に示します。
項目 | 説明 |
---|---|
断面 | 表示する断面を切り替えます |
参照 | 「断面」で選択した以外の断面を、参照用情報として表示します。コンボボックスで、表示する断面を選びます。 |
自動フィット | チェックされていると、「断面」で表示断面を切り替えた時、新しい断面が画面中央に表示されるよう自動で表示範囲が変更されます。 |
縦横比 | 現在の縦横比が表示されます。編集して画面の縦横比を変更することもできます。 |
縦横比を固定 | チェックすると、 Ctrl + マウス中ボタンの操作が、縦横比を固定したままでの拡大・縮小操作になります。 |
領域を固定 | チェックすると、 Ctrl + マウス中ボタン、Ctrl + マウス左ボタンでの表示範囲変更操作が無効になります。 |
背景格子 | 背景格子の ON/OFF を切り替えます。 |
目盛り | 画面の左端、上端の目盛りの ON/OFF を切り替えます。 |
左右岸 | 画面上部の「左岸側」と「右岸側」の ON/OFF を切り替えます。 |
縦横比 | 画面右下の縦横比の ON/OFF を切り替えます。 |
表示設定 | 河川横断面ウィンドウの表示設定ダイアログ (図 207 参照) を表示します。 |
河川中心点から左岸、右岸方向に見て、初めて水位を超えた点から先の 標高点を無効にします。操作例を 図 210 に示します。
水位データが複数読み込まれている時は、使用する水位データを選択する ダイアログが表示されます。
選択した点を起点に、横断線の形状を編集します。
この機能を使用する時は、河川横断線の点を一つだけ選択してください。
この機能を有効にした後マウスカーソルを移動すると、編集後の地形を表す 線が 図 211 に示すように表示されます。 編集操作中は、編集により生成される線の水平・垂直方向の長さと法勾配が表示されます。
マウスカーソルの移動により編集の終了点の座標を指定し、左クリックすると編集が実行されます。
最後にダブルクリックするか、リターンキーを押すと、編集操作を終了します。
この機能で利用される法勾配は、 河川測量データ タブ で定義された値から選択されます。
この機能の実行中に描画領域で右クリックすると、「ダイアログから編集」メニューが 表示されます。このメニューを選択すると、 図 212 に示すダイアログが表示されます。
このダイアログでは、距離などを数値で入力して横断線の形状を編集することができます。
「適用」ボタンを押すと、編集後の横断線の形状をプレビューすることができます。
「連続編集」ボタンを押すと、編集操作を実行した後、新しく作成された点を選択し直し、 編集操作を継続することができます。複数の編集操作を同じ横断線に連続して行う際は この機能を利用してください。
この機能を利用することで、直線から構成される断面形状を簡単に作成することができます。 編集例を 図 213 に示します。
ラスターデータ・時系列ラスターデータ編集機能¶
ラスターデータの各セルで定義された地理情報の値を設定します。
ラスターデータのうち、水平方向の位置 (x, y) 以外に時間の次元をもつ データを時系列ラスターデータと呼びます。
ラスターデータの表示例を 図 217 に示します。
ラスターデータについては、現在編集機能は実装されていません。
注釈
時系列ラスターデータのインポートの制約について
時系列ラスターデータについては、データを1つのみインポートすることができます。
ポリゴンデータ編集機能¶
ポリゴンで囲まれた領域内について、地理情報の値を設定します。
ポリゴンデータの表示例を 図 218 に示します。
ポリゴンデータ属性ブラウザ¶
ポリゴンデータを選択している時は、ポリゴンデータ属性ブラウザが表示されます。 ポリゴンデータ属性ブラウザの表示例を 図 219 に示します。 ポリゴンデータ属性ブラウザの列の一覧を 表 20 に示します。
列名 | 説明 |
---|---|
名前 | ポリゴンの名前を表示します。編集もできます。 |
値 | ポリゴンの値を表示します。編集もできます。 |
表示 | クリックすると選択され、描画領域の中央に表示されます。 |
選択操作¶
ポリゴンデータでは、複数のポリゴンを選択することができます。これにより、 複数のポリゴンを同時に削除したり、並べ替えたりできます。
ポリゴンの選択は以下の2つの方法で行なえます。
- マウス操作: 描画領域で左ドラッグして矩形領域を囲むと、囲んだ領域に含まれるポリゴンをすべて選択できます。
- 属性ブラウザ操作: ポリゴンデータ属性ブラウザで項目をクリックすると、項目が選択されます。 Ctrl キーを押しながらクリックすることで、複数のポリゴンを選択できます。
メニュー構成¶
ポリゴンデータ編集機能に関連するメニューは、プリプロセッサーがアクティブで、 オブジェクトブラウザーでポリゴンデータが選択されていた時、 以下からアクセスできます。
メニューバー: 地理情報 (E) --> ポリゴンデータ (P)
ポリゴンデータ(P) 以下のサブメニューの構成を 表 21 に示します。
メニュー | 説明 |
---|---|
新しいポリゴンデータを追加 (A) | 新しいポリゴンデータを追加します |
名前の編集 (N) | オブジェクトブラウザー上に表示される名前を編集します |
新しいポリゴンの追加 | ポリゴンデータに新しいポリゴンを追加します。 |
値の編集 (V) | ポリゴン内での地理情報の値を編集します |
頂点の追加 (A) | 頂点を追加します |
頂点の削除 (R) | 頂点を削除します |
座標の編集 (C) | 頂点の座標を編集します |
穴領域の追加 (H) | 穴領域を追加します |
穴領域の削除 (D) | 穴領域を削除します |
並べ替え (S) | 選択したポリゴンを並べ替えます |
マージ (M) | 他のポリゴンデータを、このデータにマージします。 |
コピー (C) | このポリゴンデータを、他の地理情報にコピーします。 |
色の設定 (S) | 表示色を設定します |
削除 (D) | ポリゴンを削除します |
新しいポリゴンデータを追加¶
新しいポリゴンデータを追加するには、以下の手順を行います。
- オブジェクトブラウザーで、ポリゴンデータを追加したい地理情報の種類を 選択します (図 220 参照)。 なお、地理情報の種類のリストは、利用するソルバーによって異なります。
- メニューから以下の操作を行います。するとオブジェクトブラウザーで 新しいポリゴンが追加され、選択された状態になります。
メニューバー: 地理情報 (E) --> ポリゴンデータ(P) --> 新しいポリゴンデータを追加(A)
新しいポリゴンの追加¶
ポリゴンデータに新しいポリゴンを追加します。
新しいポリゴンデータを追加 が新しいポリゴンデータを作成する機能 であるのに対し、この機能では既にあるポリゴンデータに新しいポリゴンを追加します。
ポリゴンを定義する手順は 新しいポリゴンデータを追加 と同じです。
頂点の追加 (A)¶
ポリゴンに頂点を追加します。
このメニューを選択した後、ポリゴンの線の上にカーソルを移動すると、 図 224. で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押してドラッグすると、 新しい頂点が追加できます。マウスの左ボタンを離すと、頂点の位置が確定します。
頂点の削除 (R)¶
ポリゴンの頂点を削除します。
このメニューを選択した後、ポリゴンの頂点の上にカーソルを移動すると、 図 225 で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押すと、 頂点が削除されます。
穴領域の追加 (H)¶
ポリゴンの穴領域を追加するには、以下の手順を行います。
穴領域の削除 (D)¶
ポリゴンの穴領域を削除するには、以下の手順を行います。
ラインデータ編集機能¶
ラインとして定義された地理情報を設定します。
ラインデータの表示例を 図 235 に示します。
注釈
河川横断面ウィンドウでの表示
河川測量データの河川横断面ウィンドウには、ラインデータと河川測量データの横断線の 交点が表示されます。
この機能を利用することで、プリプロセッサーであらかじめ参照情報としてラインデータを 作成しておくことで、道路などの位置を考慮して河川横断線の編集を行うことができます。
河川横断面ウィンドウでのラインデータの表示例を 図 236 に示します。
河川横断面ウィンドウの詳細については 河川横断面ウィンドウでの操作 を参照してください。
注釈
ラインデータ上に補間した計算結果によるグラフの描画
iRIC 3.0.14 以降では、ラインデータ上に補間した計算結果によりグラフを描画 できるようになりました。詳細は グラフ描画機能 を参照してください。
ラインデータ属性ブラウザ¶
ラインデータを選択している時は、ラインデータ属性ブラウザが表示されます。 ラインデータ属性ブラウザの表示例を 図 237 に示します。 ラインデータ属性ブラウザの列の一覧を 表 22 に示します。
列名 | 説明 |
---|---|
名前 | ラインの名前を表示します。編集もできます。 |
値 | ラインの値を表示します。編集もできます。 |
表示 | クリックすると選択され、描画領域の中央に表示されます。 |
選択操作¶
ラインデータでは、複数のラインを同時に選択することができます。これにより、 複数のラインを同時に削除したり、並べ替えたりできます。
ラインの選択は以下の2つの方法で行なえます。
- マウス操作: 描画領域で左ドラッグして矩形領域を囲むと、囲んだ領域に含まれるラインをすべて選択できます。
- 属性ブラウザ操作: ラインデータ属性ブラウザで項目をクリックすると、項目が選択されます。 Ctrl キーを押しながらクリックすることで、複数のラインを選択できます。
メニュー構成¶
ラインデータ編集機能に関連するメニューは、プリプロセッサーがアクティブで、 オブジェクトブラウザーでラインデータが選択されていた時、 以下からアクセスできます。
メニューバー: 地理情報 (E) --> ラインデータ (L)
ラインデータ(L) 以下のサブメニューの構成を 表 23 に示します。
メニュー | 説明 |
---|---|
新しいラインデータを追加 (A) | 新しいラインデータを追加します |
名前の編集 (N) | オブジェクトブラウザー上に表示される名前を編集します |
新しいラインの追加 | ラインデータに新しいラインを追加します。 |
頂点の追加 (A) | 頂点を追加します |
頂点の削除 (R) | 頂点を削除します |
座標の編集 (C) | 頂点の座標を編集します |
並べ替え (S) | 選択したラインを並べ替えます |
マージ (M) | 他のラインデータを、このデータにマージします。 |
コピー (C) | このラインデータを、他の地理情報にコピーします。 |
表示色設定 (S) | 表示色を設定します |
削除 (D) | ラインデータを削除します |
新しいラインデータを追加¶
新しいラインデータを追加するには、以下の手順を行います。
- オブジェクトブラウザーで、ラインデータを追加したい地理情報の種類を 選択します (図 238 参照)。
- メニューから以下の操作を行います。するとオブジェクトブラウザーで 新しいラインデータが追加され、選択された状態になります。
メニューバー: 地理情報 (E) --> ラインデータ(L) --> 新しいラインデータを追加(A)
- 描画領域で、左クリックによってラインデータの頂点を順に指定します (図 239 参照)。
- ダブルクリックするか改行キーを押して、ラインデータの定義を完了します。
新しいラインの追加¶
ラインデータに新しいラインを追加します。
新しいポリゴンデータを追加 が新しいラインデータを作成する機能 であるのに対し、この機能では既にあるラインデータに新しいラインを追加します。
ラインを定義する手順は 新しいラインデータを追加 と同じです。
頂点の追加 (A)¶
ラインデータに頂点を追加します。
このメニューを選択した後、ラインデータの上にカーソルを移動すると、 図 241 で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押してドラッグすると、 新しい頂点が追加できます。マウスの左ボタンを離すと、頂点の位置が確定します。
頂点の削除 (R)¶
ラインデータの頂点を削除します。
このメニューを選択した後、ラインデータの頂点の上にカーソルを移動すると、 図 242 で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押すと、 頂点が削除されます。
点データ編集機能¶
点として定義された地理情報を設定します。
点データの表示例を 図 248 に示します。
注釈
点データは、参照情報にのみ作成できます。
点データ属性ブラウザ¶
点データを選択している時は、点データ属性ブラウザが表示されます。 点データ属性ブラウザの表示例を 図 249 に示します。 点データ属性ブラウザの列の一覧を 表 24 に示します。
列名 | 説明 |
---|---|
名前 | 点の名前を表示します。編集もできます。 |
表示 | クリックすると選択され、描画領域の中央に表示されます。 |
選択操作¶
点データでは、複数の点を同時に選択することができます。これにより、 複数の点を同時に削除したり、並べ替えたりできます。
点の選択は以下の2つの方法で行なえます。
- マウス操作: 描画領域で左ドラッグして矩形領域を囲むと、囲んだ領域に含まれる点をすべて選択できます。
- 属性ブラウザ操作: 点データ属性ブラウザで項目をクリックすると、項目が選択されます。 Ctrl キーを押しながらクリックすることで、複数の点を選択できます。
メニュー構成¶
点データ編集機能に関連するメニューは、プリプロセッサーがアクティブで、 オブジェクトブラウザーで点データが選択されていた時、 以下からアクセスできます。
メニューバー: 地理情報 (E) --> 点データ (P)
点データ(P) 以下のサブメニューの構成を 表 25 に示します。
メニュー | 説明 |
---|---|
新しい点データを追加 (A) | 新しい点データを追加します |
名前の編集 (N) | オブジェクトブラウザー上に表示される名前を編集します |
新しい点の追加 | 点データに新しい点を追加します。 |
座標の編集 (C) | 点の座標を編集します |
並べ替え (S) | 選択した点を並べ替えます |
マージ (M) | 他の点データを、このデータにマージします。 |
コピー (C) | この点データを、他の地理情報にコピーします。 |
表示色設定 (S) | 表示色を設定します |
削除 (D) | 点データを削除します |
新しい点データを追加¶
新しい点データを追加するには、以下の手順を行います。
- オブジェクトブラウザーで、地理情報「参照情報」を 選択します (図 250 参照)。
- メニューから以下の操作を行います。するとオブジェクトブラウザーで 新しい点データが追加され、選択された状態になります (図 251 参照)。
メニューバー: 地理情報 (E) --> 点データ(L) --> 新しい点データを追加(A)
- 描画領域で左クリックすると、点が追加されます。
新しい点の追加¶
点データに新しい点を追加します。
新しい点データを追加 が新しい点データを作成する機能 であるのに対し、この機能では既にある点データに新しい点を追加します。
点を定義する手順は 新しい点データを追加 と同じです。
格子¶
格子生成機能¶
格子生成機能について説明します。格子生成機能の概要については、 格子生成機能 を参照してください。
格子生成機能は、プリプロセッサーがアクティブな時に 「格子(G)」メニューから行えます。
格子の生成は、以下の手順で行います。
- 格子生成のアルゴリズムを選択します
- そのアルゴリズムで格子生成に必要な生成条件を設定します
- 格子を生成します。
iRIC で利用できる格子生成アルゴリズムを 表 26 に示します。
生成される格子 | アルゴリズム | 説明 |
---|---|---|
二次元構造格子 | 折れ線と格子幅から生成 | 折れ線に沿ってなめらかに曲がる構造格子を生成します |
河川測量データから生成 | 河川測量データから格子を生成します。各横断線のほか、横断線上、河川中心線、左岸線、右岸線に分割点を設定してそこに格子線を配置します。 | |
矩形領域の格子を生成 | X方向、Y方向に等間隔に分割された、矩形領域の格子を生成します。 | |
複断面格子を生成 | 折れ線に沿ってなめらかに曲がる構造格子を生成します。格子生成領域、低水域をポリゴンで指定します。 | |
ポアソン方程式を解いて格子を生成 | ポアソン方程式を解くことにより、各格子のセルが正方形に近い形状の格子を生成します。 | |
汎用格子生成ツール | 収束計算により、格子のセルの幅がなめらかに変化する格子を生成します。 | |
一次元構造格子 (格子点ごとに断面情報を保持) | 河川測量データから生成 | 河川測量データから格子を生成します。各横断線のほか、横断線の間のに分割点を設定してそこに格子線を配置します。 |
二次元非構造格子 | ポリゴン形状から生成 | 格子を生成する領域を、ポリゴンとして指定して生成します。格子生成領域、再分割領域、障害物領域をポリゴンとして指定できます。 |
格子生成機能で使用するメニューについては メニュー構成 を、それぞれのアルゴリズムの利用法については 折れ線と格子幅から生成 ~ ポリゴン形状から生成 を参照してください。
メニュー構成¶
格子生成で使用するメニューについて説明します。
折れ線と格子幅から生成¶
折れ線に沿ってなめらかに曲がる構造格子を生成します。このアルゴリズムによって 生成される格子の例を 図 256 に示します。
このアルゴリズムを選択したら、まずは描画領域でのマウスクリックで、 格子の中心線が通る点を複数指定します。ダブルクリックもしくは改行キーを押すと、 中心線の指定が完了します。中心線の指定が完了した時の画面の表示例を 図 257 に示します。
中心線の指定が完了したら、メニューから「格子生成」を選択します。 図 258 に示すダイアログが 表示されますので、「適用」ボタンを押して結果を確認しながら入力情報を 調整した上で「OK」ボタンを押すと格子が生成されます。
中心線の頂点の編集は、表 27 で示すメニューから行います。
メニュー構成¶
折れ線と格子幅から生成するアルゴリズムを選択している時の、 格子 (G) --> 格子生成条件(C) サブメニューの構成を 表 27 に示します。
メニュー | 説明 |
---|---|
頂点の追加(A) | 中心線に頂点を追加します |
頂点の削除(R) | 中心線の頂点を削除します |
座標の編集(C) | 中心線の座標を編集します |
中心線の向きを反転(E) | 中心線の向きを反転します |
初期状態に戻す(D) | 中心線を削除します |
頂点の追加(A)¶
中心線に頂点を追加します。
メニューを選択した状態で、中心線上にマウスを移動すると、マウスカーソルが 図 259 で示した形に変わります。この状態で左クリックすると、新しい頂点が追加されます。
河川測量データから生成 (二次元構造格子を生成)¶
河川測量データから格子を生成します。各横断線のほか、横断線上、河川中心線、 左岸線、右岸線に分割点を設定してそこに格子線を配置します。 このアルゴリズムによって生成される格子の例を 図 263 に示します。
このアルゴリズムを選択するには、あらかじめ河川測量データをインポート しておく必要があります。
河川測量データの以下の線を格子線とするほか、 ユーザがこれらの線の上に追加した分割点を利用して格子を生成します。
- 河川横断線
- 河川中心線:各河川横断線の中心点をつないだ曲線
- 左岸端線:各河川横断線の左岸端点をつないだ曲線
- 右岸端線:各河川横断線の右岸端点をつないだ曲線
分割点と、そこから生成される格子の例を 図 264 に示します。
メニューから「格子生成」を選択すると、 図 265 に示すようなダイアログが 表示されます。格子を生成する領域を指定して「OK」ボタンを押すと、 分割点に基づいて格子が生成されます。分割点の操作は、メニュー構成 で示すメニューから行います。
分割点の追加(A)¶
選択した線上に分割点を追加します。
まず、分割点を追加したい線 (河川中心線、左岸線、右岸線、河川横断線) 上をマウスでクリックして選択します。線が選択されている時の画面例を 図 266 に示します。この状態で「分割点の追加」をメニューで選択すると、分割点の追加ダイアログ (図 267 参照) が表示されます。分割数などを指定して「OK」ボタンを押すと、分割点が追加されます (図 268 参照)。
分割点の一括追加(R)¶
分割点を複数の河川中心線、左岸、右岸上に一括追加します。
分割点の一括追加ダイアログ (図 269 参照) が表示されますので、分割点を追加する範囲と分割数を指定して「OK」ボタンを押します。
分割点の移動(M)¶
選択した分割点を移動します。同一の線上の連続した分割点を選択している時のみ可能です。
分割点の移動ダイアログ (図 271 参照) が表示されますので、移動量を設定して「OK」ボタンを押します。
分割点の再配置(P)¶
選択した分割点を再配置します。同一の線上の連続した分割点を選択している時のみ可能です。
分割点の再配置ダイアログ (図 272 参照) が表示されますので、再配置条件を設定して「OK」ボタンを押します。
初期状態に戻す(R)¶
格子生成条件の編集内容を取り消し、アルゴリズムを選択した直後の状態に戻します。
矩形領域の格子を生成¶
矩形の領域を指定して、その領域を X 方向、Y方向に等分割した格子を生成します。このアルゴリズムによって 生成される格子の例を 図 273 に示します。
このアルゴリズムを選択したら、まずは描画領域での左ドラッグにより、 格子を生成したい領域を指定します。領域を指定した直後の画面例を 図 274 に示します。 その上でメニューから「格子生成」を選択すると、 図 275 に示すダイアログが表示されます。
左ドラッグで指定した領域が「入力」欄にあらかじめ入力されていますので、 「適用」ボタンを押して結果を確認しながら入力欄を調整し、 「OK」ボタンを押すと格子が生成されます。
複断面格子を生成¶
折れ線に沿ってなめらかに曲がる構造格子を生成します。格子生成領域、低水域を ポリゴンで指定します。生成される格子の例を 図 276 に示します。
このアルゴリズムを選択したら、まずは描画領域でのマウスクリックで、 格子生成領域をポリゴンで定義します。ダブルクリックもしくは改行キーを押すと、 定義が完了します。次に、同様の方法で低水域領域を定義します。 続いて、格子の中心線を折れ線で定義します。 格子生成領域の定義、低水域領域の定義、中心線の定義が完了した時の 画面の表示例を 図 277、 図 278、 図 279 に示します。
中心線の定義が完了すると、図 280 に示すダイアログが表示されます。入力情報を調整して「OK」ボタンを押すと 格子が生成されます。「キャンセル」ボタンを押すと、 ポリゴン領域及び中心線の頂点の編集を行うことができます。 編集後、メニューから「格子生成」を選択すると、 図 280 に示すダイアログが表示されますので、入力情報を調整して「OK」ボタンを押すと 格子が生成されます。
中心線は低水域領域の内側に、低水域領域は格子生成領域の内側にある必要があります。 この条件を満たしていない時は、ポリゴン領域及び中心線の頂点の編集を行ってから、 格子生成を行います。
ポリゴン領域及び中心線の頂点の編集は、 メニュー構成 で示すメニューから行います。
頂点の追加(A)¶
ポリゴンまたは中心線に頂点を追加します。
編集したいポリゴンまたは中心線をクリックして選択し、 メニューを選択します。その状態で選択したポリゴンまたは中心線上 にマウスを移動すると、マウスカーソルが 図 281 で示した形に変わります。左クリックすると、新しい頂点が追加されます。
頂点の削除(R)¶
ポリゴンまたは中心線の頂点を削除します。
編集したいポリゴンまたは中心線をクリックして選択し、メニューを選択します。 その状態で、選択したポリゴンまたは中心線上の頂点にマウスを移動すると、 マウスカーソルが 図 282 で示した形に変わります。左クリックすると、選択した頂点が削除されます。
ポアソン方程式を解いて格子を生成¶
格子を生成する領域を、中心線・左岸線・右岸線を用いて定義して、 囲まれた領域内について、ポアソン方程式を解くことによって格子を生成します。
ポアソン方程式を解くことにより、生成される格子のセルの形状は、どれも正方形に近い ものとなり、ソルバによる計算が安定しやすくなります。
このアルゴリズムによって生成される格子の例を 図 285 に示します。
このアルゴリズムを選択したら、もし河川測量データがインポートされていた場合は、 コントロール断面数の指定ダイアログ (図 286 参照)が表示されます。 コントロール断面数を指定して「OK」ボタンを押すと、 図 287 に示すように、河川測量データの 河川中心点をつなぐ形で中心線が定義された状態になります。
次に、左岸線と右岸線を生成します。メニューから「左岸線・右岸線の生成」を選択します。 すると、図 288 に示す岸線の生成ダイアログが 表示されます。ここで、左岸線、右岸線を中心線からどれだけ距離を離したところに生成するか を指定して「OK」ボタンを押すと、 図 289 に 示すように左岸線、右岸線が生成されます。
なお、中心線、左岸線、右岸線は、 Shapeファイル、 CSVファイルからインポートする こともできます。
最後に、メニューから「格子生成」を選択します。すると、 図 290 に示す 格子生成ダイアログが表示されます。 分割数と反復計算の最大数を指定して「OK」ボタンを押すと、格子が生成されます。 生成される格子の例を 図 291 に示します。
注意
反復計算の最大数を小さく指定すると、ポアソン方程式の収束が十分に行われませんので ご注意下さい。
注意
曲率の大きい河川の格子をこのアルゴリズムで生成した場合、 内側でセルが 裏返ったような形状になることがあります。このような場合、 nI と nJ の比率を変更して 再度格子を生成してみてください。
一般的に、 dI と dJ が同じくらいの長さになるよう nI と nJ を指定すると、このような問題は 起きにくくなります。
メニュー構成¶
ポアソン方程式を解いて生成するアルゴリズムを選択している時の、 格子 (G) --> 格子生成条件 (C) サブメニューの構成を 表 30 に示します。
メニュー | 説明 |
---|---|
左岸線・右岸線の生成 | 左岸線・右岸線を生成します |
頂点の追加 (A) | 中心線もしくは左右岸線に頂点を追加します |
頂点の削除 (R) | 中心線もしくは左右岸線から、頂点を削除します |
中心線の座標編集 (T) | 中心線の頂点座標を編集します |
左岸線の座標編集 (C) | 左岸線の頂点座標を編集します |
右岸線の座標編集 (H) | 右岸線の頂点座標を編集します |
初期状態に戻す (R) | 格子生成条件を破棄し、初期の状態に戻します |
中心線のインポート (E) | 中心線を、ShapeファイルもしくはCSVファイルからインポートします |
左岸線のインポート (L) | 左岸線を、ShapeファイルもしくはCSVファイルからインポートします |
右岸線のインポート (I) | 右岸線を、ShapeファイルもしくはCSVファイルからインポートします |
中心線のエクスポート (N) | 中心線を、ShapeファイルもしくはCSVファイルにエクスポートします |
左岸線のエクスポート (F) | 左岸線を、ShapeファイルもしくはCSVファイルにエクスポートします |
右岸線のエクスポート (G) | 右岸線を、ShapeファイルもしくはCSVファイルにエクスポートします |
左岸線・右岸線の生成¶
左岸線・右岸線を生成します。
図 288 に示すダイアログが表示されますので、 中心線から左岸線・右岸線までの距離を入力して「OK」ボタンを押します。
生成される左岸線と右岸線の例を 図 289 に示します。
生成した左岸線と右岸線は、頂点をマウスカーソルでドラッグすることにより、変形することができます。
頂点の追加 (A)¶
中心線もしくは左右岸線に頂点を追加します。
このメニューを選択した後、中心線もしくは左右岸線の上に カーソルを移動すると、 図 292 で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押してドラッグすると、 新しい頂点が追加できます。マウスの左ボタンを離すと、頂点の位置が確定します。
頂点の削除 (R)¶
中心線もしくは左右岸線から頂点を削除します。
このメニューを選択した後、中心線もしくは左右岸線の上に カーソルを移動すると、 図 293 で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押すと、 頂点が削除されます。
初期状態に戻す(R)¶
格子生成条件を破棄し、初期状態に戻します。
中心線のインポート (E)¶
中心線を、ShapeファイルもしくはCSVファイルからインポートします
図 295 に示すダイアログが 表示されますので、インポートしたいファイルを選択して「開く」ボタンを押します。
汎用格子生成ツール¶
格子を生成する領域を、定義して、 囲まれた領域内について、格子点の位置を収束計算により求めることによって格子を生成します。
このツールでは、流れ方向、横断方向に定義する分割線の数に制限がありません。 そのため、自由に分割線を定義することにより、低水敷の境界線を格子線としたり、合流点の格子を 生成したりすることができます。
このアルゴリズムによって生成される格子の例を 図 297 ~ 図 300 に示します。
このアルゴリズムを選択したら、もし河川測量データがインポートされていた場合は、 コントロール断面数の指定ダイアログ (図 301 参照)が表示されます。 コントロール断面数を指定して「OK」ボタンを押すと、 図 302 に示すように、河川測量データの 河川中心点をつなぐ形で中心線が定義された状態になります。
河川測量データがインポートされていなかった場合は、手動で中心線を定義します。
次に、左岸線と右岸線を生成します。メニューから「左岸線・右岸線の生成」を選択します。 すると、図 303 に示す岸線の生成ダイアログが 表示されます。ここで、左岸線、右岸線を中心線からどれだけ距離を離したところに生成するか を指定して「OK」ボタンを押すと、 図 304 に 示すように左岸線、右岸線が生成されます。
左岸線、右岸線ができた後は、必要に応じて、線を構成する点を移動したり、 領域を分割したりします。
格子を生成したい領域を定義できたら、以下を選択します。
メニュー: 格子 (G) -> 格子生成 (C)
すると、 図 305 に示す ダイアログが表示されます。 ここで、領域の分割数を指定して「格子の生成 (G)」ボタンを押すと、 図 306 に示すような格子が生成されます。
単純な格子を作りたい場合は上記手順で十分ですが、汎用格子生成ツールでは、 格子の分割数やセル幅の変化方法、領域内の格子点の配置方法などを細かく 制御できます。詳細は以下を参照してください。
メニュー構成¶
汎用格子生成ツールを選択している時の、 格子 (G) --> 格子生成条件 (C) サブメニューの構成を 表 31 、 表 32 、 に示します。
メニュー | 説明 |
---|---|
左岸線・右岸線の生成 | 左岸線・右岸線を生成します |
点の追加 (A) | 中心線に頂点を追加します |
点の削除 (R) | 中心線から頂点を削除します |
座標の編集 (E) | 中心線の頂点座標を編集します |
メニュー | 説明 |
---|---|
左岸線・右岸線の生成 (B) | 左岸線・右岸線を生成します |
分割線の追加 (D) | 領域内に分割線を追加し、領域を分割します |
分割線の削除 (I) | 現在選択されている分割線を削除し、分割線で区切られた2つの領域を結合します |
点の追加 (A) | 線に頂点を追加します |
点の削除 (R) | 線から頂点を削除します |
選択した線の分割設定 (D) | 現在選択されている線の分割設定を編集します |
選択した領域の点の配置設定 (D) | 現在選択されている線の分割数と分割方法を設定します |
分割設定の削除 (D) | 分割数の設定を削除します。 |
左岸線・右岸線の生成 (B)¶
左岸線・右岸線を生成します。
図 303 に示すダイアログが表示されますので、 中心線から左岸線・右岸線までの距離を入力して「OK」ボタンを押します。
生成される左岸線と右岸線の例を 図 304 に示します。
生成した左岸線と右岸線は、頂点をマウスカーソルでドラッグすることにより、変形することができます。
点の追加 (A)¶
線に頂点を追加します。
このメニューを選択した後、線の上にカーソルを移動すると、 図 307 で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押してドラッグすると、 新しい頂点が追加できます。マウスの左ボタンを離すと、頂点の位置が確定します。
点の削除 (R)¶
線から頂点を削除します。
このメニューを選択した後、線の上にある点の上にカーソルを移動すると、 図 308 で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押すと、 頂点が削除されます。
格子生成 (C)¶
格子を生成します。
図 305 に示す ダイアログが表示されますので、分割数を指定して「OK」ボタンを押します。 dI, dJ には、指定した分割数で分割した際の、平均的なセルの I 方向、J方向の セル幅が表示されます。
「選択した線の分割設定 (D)」を使って、先に個別の分割設定を行ってある場合は、 ダイアログは表示されず、既に設定された分割設定に基づいて格子が生成されます。
「分割設定の削除 (C)」メニューを使用すると、分割設定が削除され、「格子生成 (C)」 メニュー選択時に再度ダイアログが表示されるようになります。
分割線の追加 (D)¶
領域内に分割線を追加し、領域を分割します。
分割線の追加モードになると、領域の外側の縁の線の上にマウスカーソルを移動すると、 マウスカーソルが 図 307 に示す形状に 変化します。この状態でマウスをクリックすると、領域の外側の縁の線の上に新しい分割線の 開始点が作成されます。
その後、任意の場所に点を追加して折れ線形状を定義した上で、反対側の縁の 線の上にマウスカーソルを移動すると、再度マウスカーソルが 図 307 に示す形状に変化します。 この状態でマウスをクリックすると、領域の分割が実行されます。
領域の分割は、流れ方向にも横断方向にも任意の数だけ行えます。
分割線の削除 (I)¶
現在選択されている分割線を削除し、分割線で区切られた2つの領域を結合します。
このメニューを選択するには、先に領域の内側の分割線を選択します。
メニューを選択すると、 図 312 に示すダイアログが表示されます。ダイアログで「はい」ボタンを押すと、 領域の結合が実行されます。
選択した線の分割設定 (D)¶
現在選択している線の分割設定を編集します。
分割設定を行いたい線をクリックして選択した上で、このメニューを選択して ください。選択された点は、太線で表示されます。
図 315 に示す ダイアログが表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。
注釈
配置設定の「自動」について
「配置設定」で「自動」を選択すると、以下のように分割設定が行われます。
- この線の上の点は、線を等比分割するように配置されます。
- 公比は、隣の線との境界で、格子のセルの幅がなるべく近くなるように 収束計算により求められます。
「自動」設定を使うと、格子のセル幅がなるべくなめらかに変化するように 格子を生成することができますが、各線の分割数の設定によっては、極端に 大きい公比が設定され、計算に適さない格子が生成されることがあります。
そのような場合は、「等分割」、「等比分割」の設定を選択し、手動で 適切な設定を行って下さい。
注釈
配置設定の対象について
「配置設定の対象」は、デフォルトは「この線のみ」ですが、 「この線および並列した位置の線」を選択することもできます。
「この線および並列した位置の線」を選択すると、例えば流れ方向の線を 選択していた場合、左右岸方向に並んでいる全ての線に対し、同じ設定を 行うことができます。
選択した領域の点の配置設定 (D)¶
現在選択されている領域内の点の配置方法を設定します。
点の配置設定を行いたい領域をクリックして選択した上で、このメニューを 選択してください。選択された領域は、背景を灰色に塗られて表示されます。
図 316 に示す ダイアログが表示されますので、点の配置方法を指定して「OK」ボタンを押します。
ダイアログに示す通り、点の配置方法は以下から選択できます。
- 比による配置
- ポアソン方程式による配置
注釈
点の配置設定について
「比による配置」と「ポアソン方程式による配置」では、それぞれ以下のようなアルゴリズム で点が配置されます。
- 比による配置: 領域内の点を、格子セルの長さの比がなるべくなめらかに変化する ように、収束計算により求めます。
- ポアソン方程式による配置: 領域内の点をの座標を、ポアソン方程式を解くことによる 収束計算により求めます。「流れ方向」「横断方向」のスライダーを移動することにより、 格子点を左岸側に寄せたり右岸側に寄せたりと、細かい設定が行なえます。
分割設定の削除 (C)¶
全ての線の分割設定を削除します。
河川測量データから生成 (一次元構造格子を生成)¶
河川測量データから格子を生成します。各河川横断線の中心点のほか、 河川中心線に分割点を設定してそこに格子線を配置します。 各格子点では、横断形状の情報を持ちます。このアルゴリズムによって生成される格子の例を 図 317 に示します。
このアルゴリズムを選択するには、あらかじめ河川測量データを インポートしておく必要があります。
河川測量データの、河川中心点と、河川中心線上に追加した分割点に 格子点を生成します。分割点を追加した場合、分割点上に生成される格子点での 横断形状の情報は、前後の河川横断線の情報を元に自動生成されます。
メニューから「格子生成」を選択すると、 図 318 に示すようなダイアログが表示されます。格子を生成する領域を指定して「OK」ボタンを 押すと、分割点に基づいて格子が生成されます。分割点の操作は、 メニュー構成 で示すメニューから行います。
分割点の追加(A)¶
選択した線上に分割点を追加します。
まず、分割点を追加したい線 (河川中心線) 上をマウスでクリックして選択します。線が選択されている時の画面例を 図 319 に示します。 この状態で「分割点の追加」をメニューで選択すると、分割点の追加ダイアログ (図 320 参照) が表示されます。分割数などを指定して「OK」ボタンを押すと、分割点が追加されます (図 321 参照)。
分割点の一括追加(R)¶
分割点を複数の河川中心線上に一括追加します。
分割点の一括追加ダイアログ (図 322 参照) が表示されますので、分割点を追加する範囲と分割数を指定して「OK」ボタンを押します。
ポリゴン形状から生成¶
格子を生成する領域をポリゴンで指定して、非構造格子を生成します。 格子生成領域内部に、再分割領域、障害物領域を定義することもできます。 このアルゴリズムによって生成される格子の例を 図 326 に示します。
このアルゴリズムを選択したら、まずは描画領域でのマウスクリックで、 格子を生成する領域をポリゴンで指定します。ダブルクリックもしくは 改行キーを押すと格子生成領域の指定が完了します。格子生成領域の指定が完了した時の 画面の表示例を 図 327 に示します。
中心線の指定が完了したら、メニューから「格子生成」を選択します。 図 328 に示すダイアログが表示されます。格子生成条件を設定して 「OK」ボタンを押すと、格子が生成されます。
メニュー構成¶
ポリゴンから生成するアルゴリズムを選択している時の、 格子 (G) --> 格子生成条件 (C) サブメニューの構成を 表 34 に示します。
メニュー | 説明 |
---|---|
再分割領域の追加 (R) | セルを再分割する領域を追加します |
障害物領域の追加 (H) | 障害物領域 (格子を生成しない領域) を追加します |
分割線の追加 (B) | 分割線を追加します |
頂点の追加 (A) | 選択しているポリゴンに、頂点を追加します |
頂点の削除 (R) | 選択しているポリゴンから、頂点を削除します |
座標の編集 (C) | 選択しているポリゴンの頂点座標を編集します |
セルの最大面積の編集 (M) | 選択している再分割領域のセルの最大面積を編集します |
分割線の再分割 | 分割数を指定して、分割線を再分割します |
領域または分割線の削除 (D) | 選択している領域または分割線を削除します |
初期状態に戻す (R) | 格子生成条件を破棄し、初期の状態に戻します |
再分割領域の追加 (R)¶
格子生成領域内に、再分割領域を追加します。
再分割領域にはセルの最大面積を設定でき、再分割領域の中だけ細かい (もしくは荒い) 格子を生成することができます。再分割領域は、赤い線で囲まれたポリゴンとして 表示されます。
メニューを選択後、マウスクリックで再分割領域をポリゴンで指定します。 ダブルクリックもしくは改行キーを押すと再分割領域の指定が完了し、 図 329 で示すダイアログが表示されます。ここでセルの最大面積を設定して 「OK」ボタンを押すと、再分割領域の設定が完了します。
再分割領域の指定が完了した時の画面の表示例を 図 330 に示します。この設定に基づいて格子を生成した結果の例を 図 331 に示します。
また、iRIC 3.0 では、再分割領域の内部に更に再分割領域を作成する機能が 追加されました。入れ子構造の数に制限はありません。例を 図 332 に示します。
障害物領域の追加 (H)¶
格子生成領域内に、障害物領域を追加します。
障害物領域には、格子セルが生成されません。障害物領域は、 青い線で囲まれたポリゴンとして表示されます。
メニューを選択後、マウスクリックで障害物領域をポリゴンで指定します。 ダブルクリックもしくは改行キーを押すと障害物領域の指定が完了します。
障害物領域の指定が完了した時の画面の表示例を 図 333 に示します。この設定に基づいて格子を生成した結果の例を 図 334 に示します。
分割線の追加 (B)¶
分割線を追加します。
追加したい分割線の頂点の位置を順にクリックしてください。 最後にダブルクリックするか、リターンキーを押すと、追加が完了します。 分割線は、作成する格子セルの境界となります。
分割線を定義して格子を生成した結果の例を 図 335 に示します。
iRIC 3.0 以降では、分割線を格子生成領域からはみ出した形で定義することが できるようになりました。分割線が格子生成領域からはみ出した状態で 生成した格子の例を 図 336 に示します。
頂点の追加 (A)¶
選択しているポリゴンまたは分割線に頂点を追加します。
このメニューを選択した後、選択しているポリゴンまたは分割線の線の上に カーソルを移動すると、 図 337 で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押してドラッグすると、 新しい頂点が追加できます。マウスの左ボタンを離すと、頂点の位置が確定します。
頂点の削除 (R)¶
選択しているポリゴンまたは分割線の頂点を削除します。
このメニューを選択した後、選択しているポリゴンまたは分割線の頂点の上に カーソルを移動すると、 図 338 で示すカーソルに変化します。この状態でマウスの左ボタンを押すと、 頂点が削除されます。
セルの最大面積の編集 (M)¶
選択している再分割領域での、セルの最大面積を編集します。
セルの最大面積を編集するダイアログ (図 340 参照) が表示されますので、編集して「OK」ボタンを押します。
分割線の再分割 (R)¶
分割線を再分割することで、分割線に沿って生成されるセルの辺の長さを調整します。
「分割数の入力」ダイアログ (図 341 参照) が表示されます ので、分割数を編集して「OK」ボタンを押します。
分割線の再分割の操作の例を 図 342 に示します。
初期状態に戻す(R)¶
格子生成条件を破棄し、初期状態に戻します。
属性のマッピング¶
属性のマッピング機能について説明します。
iRIC では、格子に属性を保持させることができます。 属性は格子の以下の位置に保持させることができます。どの位置にどのような属性を保持させる かはソルバ開発者が決めます。
- 格子点
- セル
格子の属性は、地理情報からマッピングすることができます。地理情報のフォルダ内に複数の 地理情報がある時は、オブジェクトブラウザで上にあるものほど優先的にマッピングされます。
格子の属性のマッピングは、デフォルトでは格子の生成直後に行われます。また、ユーザが 地理情報を編集した後、手動で実行することもできます。
実行 (E)¶
属性のマッピングを実行します。
属性のマッピングを実行するには、以下の操作を行います。
メニューバー: 格子 (G) --> 属性のマッピング (A) --> 実行 (E)
図 343 に示すダイアログが表示されるので、 マッピングを実行したい属性の横にチェックを入れ、「OK」ボタンを押します。すると、 チェックした属性の地理情報が、格子の属性にマッピングされます。
設定 (S)¶
属性のマッピングに関する設定を行います。
属性のマッピングの設定を行うには、以下の操作を行います。
メニューバー: 格子 (G) --> 属性のマッピング (A) --> 設定 (S)
図 344 に示すダイアログが表示されるので、 設定を行い、「OK」ボタンを押します。
地理情報のマッピングについて¶
ここでは、地理情報がどのように格子属性にマッピングされるかについて説明します。
点群データ¶
格子点の属性
デフォルトでは、TIN によるマッピングが行われます。格子点の座標が含まれる三角形をみつけ、 その三角形の3つの頂点での値の重み付け平均によって、格子点での値を求めて設定します。
セルの属性
TIN によるマッピングが行われます。セルの中心点が含まれる三角形をみつけ、 その三角形の3つの頂点での値の重み付け平均によって、セルでの値を求めて設定します。
横断測量データ¶
格子点の属性
横断線ごとに定義された断面データの値を、以下のような方法で補間してマッピングします。
横断線の左岸・右岸・中心点などをそれぞれ3次スプライン曲線で結びます。 各格子点での値は、その点を通るスプライン曲線の、上流側と下流側の横断線での標高から 内挿補間により求めます。内挿補間する時の重みは、上流側・下流側それぞれからの距離から 求めます。
セルの属性
河川測量データは、セルの属性へのマッピングに対応していません。
ラスターデータ¶
格子点の属性
格子点の座標が含まれるピクセル (四角形) を見つけ、そのピクセルでの値を設定します。
格子セルの属性
セルの中心点が含まれるピクセル (四角形) を見つけ、そのピクセルでの値を設定します。
ポリゴンデータ¶
格子点の属性
格子点がポリゴンに含まれている時、そのポリゴンに設定された値が設定されます。
セルの属性
セルの中心点がポリゴンに含まれている時、そのポリゴンに設定された値が設定されます。
注釈
仕様変更について
iRIC 3.0.3 までは、格子セルを構成するすべての頂点がポリゴンの内部にあった時に マッピングされる仕様でした。
ラインデータ¶
格子点の属性
格子点を端点とする辺をラインデータが横切っているとき、そのラインデータに設定された値が設定されます。
セルの属性
セルの中をラインデータが横切っているとき、そのラインデータに設定された値が設定されます。
格子編集機能¶
格子編集機能について説明します。
格子編集機能は、プリプロセッサーがアクティブな時に「格子 (G)」メニューから 行えます。格子については、以下の操作を行えます。
- 編集
- 削除
編集には、以下の4つがあります。
- 格子点座標の編集
- 格子点属性の編集
- セル属性の編集
- 境界条件の編集
上記の編集操作は、いずれも以下の手順で行います。
- オブジェクトブラウザーで、編集対象の格子を選択します。
- 編集対象の格子点を選択します。
- 選択した格子点について、座標もしくは属性を編集します。
1. と 3. については、行いたい操作ごとに 格子点座標の編集 ~ セル属性の編集 で説明します。 2. の格子点の選択については操作方法が共通ですので、 格子点の選択 で説明します。
格子のインポートとエクスポートについては、それぞれ 格子(G) と 格子 (G) を参照してください。
格子点の選択¶
格子点を選択します。
この操作は、オブジェクトブラウザーで以下のいずれかの項目を選択していた 時にのみ有効です。
- 「格子」の下の「格子形状」要素
- 「格子」の下の「格子点の属性」の下の任意の要素
- 「格子」の下の「セルの属性」の下の任意の要素
描画領域で、左ドラッグを行います。すると、図 345 で示したように、四角が表示されます。マウスボタンを離してドラッグ操作を完了すると、 図 346 で示したように、 四角の中にあった点が選択され、大きな黒い四角で表示されます。 オブジェクトブラウザーで「セルの属性」の下の要素を選択していた場合は、 四角の中にあったセルが太い黒線で強調表示されます。
格子点座標の編集¶
格子点の座標を編集します。
生成した格子の座標を微調整した時や、外部ファイルから読み込んだ格子の 座標を編集したい場合に利用します。
格子点座標の編集は以下の手順で行います。
- の、選択した格子点の座標の編集は以下の操作で行います。
メニューバー : 格子 (G) --> 編集 (E) --> 格子点座標 (V)
複数の格子点を選択していた場合は 図 348 に示すダイアログが、格子点を1つ選択していた場合は 図 349 に示すダイアログがそれぞれ表示されます。
図 348 に示すダイアログでは格子点の移動量を、 図 349 に示すダイアログでは格子点の新しい座標をそれぞれ入力します。 図 349 のダイアログでは、選択された格子点のインデックスも表示されます (インデックスは 1 から始まります)。
なお、格子点座標の編集は、マウス操作によって行うこともできます。 選択した格子点の上にマウスカーソルを移動すると、 開いた手の形のカーソルに変わります。 その時に左ドラッグ操作を行うと、格子点を移動できます。
格子点属性の編集¶
格子点属性を編集します。
格子点属性の編集は以下の手順で行います。
- の、選択した格子点の属性の編集は以下の操作で行います。
メニューバー: 格子 (G) --> 編集 (E) --> 格子点属性 (N)
すると、格子点属性を編集するダイアログ (図 351 参照) が表示されますので、属性の値を編集して「OK」ボタンを押します。 なお、ダイアログは編集する属性によって異なります。
セル属性の編集¶
セル属性を編集します。
セル属性の編集は以下の手順で行います。
- オブジェクトブラウザーで、編集したいセル属性を選択します。 (図 352 参照)
- 属性を編集したいセルを囲むすべての格子点を選択します。 (格子点の選択 参照)
- 選択した格子点で囲まれたセルの属性を編集します。
- の、選択したセルの属性の編集は以下の操作で行います。
メニューバー: 格子 (G) --> 編集 (E) --> セル属性 (C)
すると、セル属性を編集するダイアログ (図 353 参照) が表示されますので、属性の値を編集して「OK」ボタンを押します。 なお、ダイアログは編集する属性によって異なります。
境界条件の編集(B)¶
境界条件を格子点に設定します。
境界条件の編集は以下の手順で行います。
- オブジェクトブラウザーで、境界条件を選択した状態でマウス右クリックし (図 354 参照)、 (境界条件名)の追加」を選択すると境界条件ダイアログが表示されます。 (図 355 参照) ただし、ダイアログの内容はソルバと境界条件の種類により異なります。
- 必要な設定を行い、境界条件ダイアログのOKを押すと、オブジェクトブラウザーに 境界条件が追加されます。
- オブジェクトブラウザーで、設定したい境界条件を選択します。 (図 356 参照)
- 境界条件を設定する格子点を選択します。 (格子点の選択 参照)
- 選択した格子点に境界条件を設定します。
選択した格子点への境界条件の設定は以下の操作で行います。
メニューバー: 格子 (G) --> 境界条件 (B) --> 追加(A) / 削除 (R)
なお、境界条件自体の追加、編集、削除も、以下のサブメニュー下にあります。 項目は、利用するソルバーによって異なります。
メニューバー: 格子 (G) --> 境界条件 (B)
表示設定¶
格子の表示設定を行います。表示設定サブメニューの構成を 表 35 に示します。
メニュー | 説明 |
---|---|
格子形状 (S) | 格子形状の表示設定を行います |
格子点属性 (N) | 格子点属性の表示設定を行います |
セル属性 (C) | セル属性の表示設定を行います |
凡例の設定 (U) | 凡例の表示設定を行います |
格子形状 (S)¶
格子形状の表示設定を行います。
設定ダイアログ (図 358 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。 表示を「外枠のみ」と設定した時と、「すべて」と設定した時の表示例を 図 359 にそれぞれ示します。
「格子インデックス」の設定は、「格子線」で「すべて」を選択した時 にのみ操作できます。
格子点属性(N)¶
格子点属性の表示設定を行います。格子点属性の表示設定は、 「格子」の下の「格子点属性」の下の要素を選択している時にのみ実行できます。
設定ダイアログ (図 360 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。 「最大値」、「最小値」を編集するには、「自動」チェックボックスをチェックします。 「分割数」は、「コンター設定」で「面塗りコンター」または「コンター」を 選択した時にのみ設定できます。「半透明」は、「コンター設定」で、 「カラーフリンジ」または「面塗りコンター」を選択した時にのみ設定できます。
カラーマップで「手動」を選択し、「設定」ボタンを押した場合に表示される ダイアログについては、表示色設定 を参照して下さい。
コンター設定ごとの表示例を 図 361 に示します。
格子属性関連機能¶
格子の属性について利用できる機能について説明します。
ここで説明する機能は、オブジェクトブラウザで「格子点の属性」の下の 「地形」などを選択している時、右クリックメニューから利用できます。
このデータから点群データを生成¶
選択した格子属性の値から、点群データを生成します。 点群データは、選択した格子属性に対応する「地理情報」グループの下に生成されます。 点群を生成するとき、点の座標はそれぞれ以下のようになります。
- 格子点の属性: 格子点の座標
- セルの属性: セルの中心座標
エクスポート¶
選択した格子属性の値から点群データを生成し、地勢データ (*.tpo) ファイルに保存します。 地勢データファイルのフォーマットについては 地勢データファイル (*.tpo) を参照してください。
鳥瞰図ウィンドウを開く(B)¶
図 367 に示すような鳥瞰図ウィンドウが新しく開きます。
鳥瞰図ウィンドウのメニュー構成を、 表 36 に示します。 表 36 に示すメニューは、 鳥瞰図ウィンドウがアクティブな時、「インポート」メニューと 「計算」メニューの間に表示されます。
メニュー | 説明 | |
---|---|---|
描画設定 (D) | 表示設定 (D) | 格子色の設定をします |
背景色 (B) | 背景色の設定をします | |
Z方向の倍率 (Z) | Z方向の倍率の設定をします |
背景色(B)¶
鳥瞰図ウィンドウの背景色を変更します。
この機能は、表示メニューに含まれるものと同じです (背景色 (B) 参照)。
色を選択するダイアログが表示されますので、設定したい背景色を選んで 「OK」ボタンを押します。
Z方向の倍率 (Z)¶
Z方向の表示の倍率を設定します。
この機能は、表示メニューに含まれるものと同じです (Z方向の倍率 (Z) 参照)。
図 369 に示すダイアログが表示されますので、値を入力して「OK」ボタンを押します。
鳥瞰図ウィンドウでの操作例を 図 370 に示します。
実測値 (M)¶
実測値に関係する機能について説明します。実測値関連の機能の概要については、 実測値の読み込み機能 を参照してください。
実測値の関連機能は、プリプロセッサーもしくは可視化ウィンドウ (2D) がアクティブな時に「実測値(M)」メニューから行えます。
実測値としては、観測位置とそこでの観測値 (スカラー量もしくはベクトル量) を読み込みます。実測値の読み込み後のオブジェクトブラウザでの表示例を 図 371 に示します。
スカラー量の観測値の表示設定については スカラー(S) を、 ベクトル量の観測値の表示設定については ベクトル(V) を参照してください。
観測値のインポートについては 実測値 (M) を参照してください。
スカラー(S)¶
スカラー量の実測値の表示について設定します。
スカラー量の実測値の表示設定ダイアログ (図 372) が表示されますので設定し、「OK」ボタンを押します。
カラーマップで「手動」を選択し、「設定」ボタンを押した場合に表示される ダイアログについては、4.4.1.1 を参照して下さい。
計算条件¶
計算条件に関係する機能について説明します。
計算条件の設定は、プリプロセッサーがアクティブな時に「計算条件(C)」 メニューから行えます。以下で、各メニュー項目の機能を説明します。
背景画像¶
背景画像に関する機能について説明します。
背景画像とは、外部から読み込まれた画像ファイルのことです。 ユーザは解析対象の領域について上空から撮影した画像を背景画像として 読み込むことで、地理情報や格子情報を編集する際に参考にするのに利用できます。
iRIC では、以下の種類の画像を背景画像として取り込むことができます。
- JPEG 画像
- PNG 画像
- TIFF 画像
背景画像と同じフォルダに地理参照ファイルがあった場合は、 自動的に読み込まれて位置あわせに利用されます。
地理参照ファイルがなかった場合、読み込まれた背景画像は 現在読み込まれた地理情報や格子と同じ領域に表示されるように 自動的に位置あわせを行います。その後、ユーザは手動で 画像の位置合わせを行うことができます。
背景画像の関連機能は、プリプロセッサーがアクティブな時に行えます。 以下で、各メニュー項目の機能を説明します。
インポート(I)¶
背景画像をインポートします。以下の操作のいずれかにより行えます。
メニューバー: ファイル (F) --> インポート(I) --> 背景画像(B)
メニューバー: インポート(I) --> 背景画像(B)
インポートする背景画像を選択するダイアログ (図 375 参照) が表示されますので、インポートしたい画像ファイルを選択して「開く」ボタンを押します。
すると、背景画像が読み込まれ、オブジェクトブラウザーに項目が追加されます。 背景画像を読み込んだ後の iRIC 表示例を 図 376 に示します。
ジオレファレンス¶
対応する点(GCP)を選択することにより、背景画像を位置あわせします。
まず、オブジェクトブラウザーで、位置合わせを行いたい背景画像を選択した状態で、右クリックメニューから「ジオレファレンス」を選択することで、 図 377 に示すジオレファレンスダイアログを表示します。
ジオレファレンスダイアログの描画領域上でマウスクリックを行うと点が追加され、メインウィンドウ上で対応する点を指定するようメッセージが表示されます。
メッセージに従い、メインウィンドウ上でマウスクリックを行うと、再びジオレファレンスダイアログ上で点を指定するようメッセージが表示されます。
これを繰り返すことで、対応点の組を順次追加します。追加された点の座標は、ジオレファレンスダイアログ上の表に表示されます。 複数の点の組を指定した際の表示例を 図 378 に示します。
点の指定後、適用ボタンを押下すると、ジオレファレンスダイアログを開いたまま位置合わせが実行されます。
OKボタンを押下すると、位置合わせが確定し、ダイアログが閉じます。
キャンセルボタンを押下すると、位置を元の状態に戻した上でダイアログが閉じます。
適用ボタン押下後の表示例を 図 379 に示します。
一度指定した点は、マウス操作や表上での数値入力により編集することが可能です。
マウス操作により編集を行う場合は、点を直接ドラッグするか、範囲を矩形選択した後にドラッグを行います。
点を選択した状態で右クリックメニューの「削除」を実行すると、点を削除することができます。
位置合わせ¶
背景画像を位置あわせします。
オブジェクトブラウザーで、位置合わせを行いたい背景画像を選択した状態で、描画領域で 表 37 に示した操作を行って位置合わせします。
位置合わせ操作 | 操作内容 | 操作中のカーソル |
---|---|---|
移動 | 左ドラッグ | ![]() |
拡大・縮小 | 中央ボタン(ホイール)ドラッグ、またはホイールの前後回転 | ![]() |
回転 | 右ドラッグ | ![]() |
また、操作ツールバーの
ボタンを押すことで、位置が固定され、アイコンが
に変化します。位置が固定されている時は、
オブジェクトブラウザーで背景画像を選択していても、位置合わせ操作が無効になります。
もう一度ボタンをクリックすると、位置の固定が解除されます。
また、右クリックメニューから「プロパティ」を選択することで、 図 380 に示すダイアログを表示し、数字を指定して位置を合わせることもできます。
ポストプロセッサー¶
可視化機能¶
可視化機能について説明します。
二次元可視化機能¶
二次元での計算結果を可視化する機能について説明します。
二次元での可視化は、可視化ウィンドウ (2D) を利用して行います。
新しい可視化ウィンドウ (2D) を開く¶
新しい可視化ウィンドウ (2D) を開くには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 計算結果 (R) --> 新しい可視化ウィンドウ (2D)を開く
ツールバー:
すると、 図 381 に示すような 可視化ウィンドウ (2D) が新しく開きます。
メニュー構成¶
可視化ウィンドウ (2D) 固有のメニュー構成を、 表 38 に示します。 表 38 に示すメニューは、可視化ウィンドウ (2D) がアクティブな時、「インポート」メニューと「計算」メニューの間に表示されます。
メニュー | 説明 | |
---|---|---|
描画設定 (D) | 格子形状 (G) | 格子形状の設定をします |
コンター (C) | コンターの設定をします | |
コンター (セル中心) (L) | セル中心で出力された計算結果についてのコンターの設定をします | |
ベクトル (A) | ベクトルの設定をします | |
流線 (S) | 流線の設定をします | |
パーティクル (P) | パーティクルの設定をします | |
ポリゴン (O) | ポリゴンの設定をします | |
セル属性 (C) | セル属性の設定をします | |
タイトル (T) | タイトルの設定をします | |
時刻 (M) | 時刻の設定をします | |
実測値(M) | スカラー (S) | スカラー量の実測値の表示設定をします |
ベクトル (V) | ベクトル量の実測値の表示設定をします | |
インポート (I) | 実測値をファイルからインポートします |
オブジェクトブラウザー構成¶
オブジェクトブラウザーの表示例を 図 382 に示します。
可視化ウィンドウ(2D) のオブジェクトブラウザーに表示される項目の設定は、 主に描画設定メニュー、実測値メニューから行います。「座標軸」、「距離計測」の 操作についてはそれぞれ 座標軸, 距離計測 を参照して下さい。
属性ブラウザ¶
可視化ウィンドウ (2D) では、属性ブラウザを用いて、格子点での属性を 一覧表示することができます。
属性ブラウザの表示例を 図 383 に示します。
属性ブラウザは、以下のいずれかの操作によって表示できます。
- メニューバー: 表示 (V) -> 属性ブラウザ (A)
- 右クリックメニュー: オブジェクトブラウザで スカラー (格子点) などを選択した状態 で、右クリックメニューから「属性ブラウザの表示」を選択
属性ブラウザが表示された状態では、マウス操作によって以下が行えます。
- 点を選択していない状態では、マウスカーソルを計算結果がある領域上で動かすと、 マウスカーソルに一番近い点での計算結果の値が属性ブラウザに表示され続けます。 現在値を表示している格子点の上には、大きめの四角が表示されます。
- 属性ブラウザに値が表示されている状態でマウスを左クリックすると、点が選択 され、マウスカーソルを動かしても選択した点が表示され続ける状態になります。 別の点の上で左クリックすると、新しい点が選択されます。
- 計算結果がない領域で左クリックすると点の選択状態が解除されて、マウスカーソルの移動 によって連続的に値が表示される状態に戻ります。
格子形状 (G)¶
格子形状の表示設定をします。
格子形状の表示設定ダイアログ (図 384 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。表示を「外枠のみ」と設定した時と、 「すべて」と設定した時の表示例を 図 385 にそれぞれ示します。
「格子インデックス」の設定は、「格子線」で「すべて」を選択した時にのみ操作できます。
コンター (C)¶
コンターの表示設定をします。
コンターの表示設定ダイアログが表示されます (図 386 参照) ので、設定を行って「OK」ボタンを押します。表示する領域の範囲を調整するには、 「領域設定 (R)」ボタンを押して領域設定ダイアログを表示し、設定を行って 「OK」ボタンを押します(図 387、 図 388 参照)。 凡例の表示方法を調整するには、「カラーバー設定(C)」ボタンを押して カラーバー設定ダイアログを表示し、設定を行って「OK」ボタンを押します (図 389 参照)。
カラーマップで「手動」を選択し、「設定」ボタンを押した場合に表示されるダイアログに ついては、表示色設定 を参照して下さい。
コンター設定ごとの表示例を 図 390 に示します。
コンターは、iRIC 3.0 では複数の計算結果について同時に表示できるようになっています。 複数のコンターを同時に表示するには、オブジェクトブラウザで、複数の項目の横の チェックボックスをチェックして下さい。
コンター (セル中心) (L)¶
セル中心で定義された計算結果に関するコンターの表示設定をします。
コンターの表示設定ダイアログが表示されます (図 386 参照) ので、設定を行って「OK」ボタンを押します。
表示する領域の範囲を調整するには、 「領域設定 (R)」ボタンを押して領域設定ダイアログを表示し、設定を行って 「OK」ボタンを押します(図 392、 図 393 参照)。
凡例の表示方法を調整するには、「カラーバー設定(C)」ボタンを押して カラーバー設定ダイアログを表示し、設定を行って「OK」ボタンを押します (図 394 参照)。
カラーマップで「手動」を選択し、「設定」ボタンを押した場合に表示されるダイアログに ついては、表示色設定 を参照して下さい。
コンター設定ごとの表示例を 図 395 に示します。
コンターは、複数の計算結果について同時に表示できます。 複数のコンターを同時に表示するには、オブジェクトブラウザで、複数の項目の横の チェックボックスをチェックして下さい。
コンター (I方向エッジ), コンター (J方向エッジ)¶
I方向エッジ、 J方向エッジ上で定義された計算結果に関する コンターの表示設定をします。
エッジ上で定義された値から格子点上の値を補間して求め、その値を用いて コンターを描画します。
コンターの設定方法は、格子点で定義された計算結果と同じです。設定方法の詳細は コンター (C) を参照してください。
ベクトル (A)¶
ベクトルの表示設定をします。
ベクトルの表示設定ダイアログ (図 396 、 図 397 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。
ベクトルの表示例を 図 400 に表示します。
流線 (S)¶
流線の表示設定をします。
流線の表示設定ダイアログ (図 401、 図 402 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。
流線の表示例を 図 403 に示します。
パーティクル (自動) (P)¶
パーティクル (自動) の表示設定をします。
パーティクル (自動) は、GUI でパーティクルを発生させ、計算結果の流速によって パーティクルがどこに移動するかを計算して可視化する機能です。
パーティクルの表示設定ダイアログ (図 404, 図 405 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。
パーティクルの表示例を 図 406 に示します。
パーティクル (R)¶
パーティクルの表示設定をします。
パーティクルは、ソルバが出力したパーティクルの情報を読み込んで可視化する機能です。
パーティクルは、スカラー値の属性が出力されていれば、色を変えて表示することが、 ベクトル値の属性が出力されていれば、矢印を表示することができます。
オブジェクトブラウザの「スカラー」、「ベクトル」のフォルダで右クリックメニューから 「プロパティ」メニューを選択すると、それぞれ 図 407、 図 408 が表示されますので、 設定を行って「OK」ボタンを押します。
パーティクルの表示例を 図 409 に示します。
ポリゴン(O)¶
ポリゴンの表示設定をします。
オブジェクトブラウザで、「ポリゴン」の下のフォルダを選択した状態で 起動すると、選択したデータに関する表示設定が行なえます。
ポリゴンの表示設定ダイアログ (図 410 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。
ポリゴンの表示例を 図 411 に示します。
セル属性 (C)¶
セル属性について、表示色と表示順序を設定します。
セル属性の設定ダイアログ (図 412 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。 「半透明」をチェックし、数値を調整することで、表示を半透明にすることができます。
鳥瞰図可視化機能¶
二次元での計算結果を鳥瞰図として可視化する機能について説明します。
鳥瞰図可視化は、鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) を利用して行います。
新しい鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) を開く¶
新しい鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) を開くには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 計算結果 (R) --> 新しい鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) を開く
ツールバー:
すると、図 416 に示すような 鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) が新しく開きます。
メニュー構成¶
鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) 固有のメニュー構成を、 表 39 に示します。 表 39 に示すメニューは、鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) がアクティブな時、「インポート」メニューと「計算」メニューの間に表示されます。
メニュー | 説明 | |
---|---|---|
描画設定 (D) | 格子形状 (G) | 格子形状の設定をします |
コンター (格子点) (C) | 格子点で定義された計算結果のコンターの設定をします | |
コンター (セル中心) (L) | セル中心で定義された計算結果のコンターの設定をします | |
タイトル (T) | タイトルの設定をします | |
時刻 (M) | 時刻の設定をします | |
背景色 (B) | 背景色の設定をします | |
Z方向の倍率 (Z) | Z方向の倍率の設定をします |
オブジェクトブラウザー構成¶
オブジェクトブラウザーの表示例を 図 417 に示します。
鳥瞰図可視化ウィンドウ (2D) のオブジェクトブラウザーに表示される項目の設定は、 主に描画設定メニューから行います。「座標軸」の操作については 座標軸 を参照して下さい。
格子形状 (G)¶
格子形状の表示設定をします。
格子形状の表示設定ダイアログ (図 418 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。表示を「外枠のみ」と設定した時と、 「すべて」と設定した時の表示例を 図 419 に示します。
「格子インデックス」の設定は、「格子線」で「すべて」を選択した時にのみ操作できます。
コンター (格子点) (C)¶
格子点で定義された計算結果のコンターの表示設定をします。
コンターの表示設定ダイアログが表示されます (図 420 参照) ので、設定を行って「OK」ボタンを押します。
表示する領域の範囲を調整するには、 「領域設定(R)」ボタンを押して領域設定ダイアログを表示し、設定を行って「OK」ボタンを 押します(図 420, 図 422 参照)。
凡例の表示方法を調整するには、「カラーバー設定(C)」ボタンを押して カラーバー設定ダイアログを表示し、設定を行って「OK」ボタンを押します (図 423 参照)。
コンター設定ごとの表示例を 図 424 に示します。
コンターは、iRIC 3.0 では複数の計算結果について同時に表示できるようになっています。 複数のコンターを同時に表示するには、オブジェクトブラウザで、複数の項目の横の チェックボックスをチェックして下さい。
コンター (セル中心) (L)¶
セル中心で定義された計算結果に関するコンターの表示設定をします。
コンターの表示設定ダイアログが表示されます (図 420 参照) ので、設定を行って「OK」ボタンを押します。
表示する領域の範囲を調整するには、 「領域設定 (R)」ボタンを押して領域設定ダイアログを表示し、設定を行って 「OK」ボタンを押します(図 426、 図 427 参照)。
凡例の表示方法を調整するには、「カラーバー設定(C)」ボタンを押して カラーバー設定ダイアログを表示し、設定を行って「OK」ボタンを押します (図 428 参照)。
カラーマップで「手動」を選択し、「設定」ボタンを押した場合に表示されるダイアログに ついては、表示色設定 を参照して下さい。
コンター設定ごとの表示例を 図 429 に示します。
コンターは、複数の計算結果について同時に表示できます。 複数のコンターを同時に表示するには、オブジェクトブラウザで、複数の項目の横の チェックボックスをチェックして下さい。
背景色 (B)¶
鳥瞰図可視化ウィンドウ(2D)の背景色を変更します。
この機能は、表示メニューに含まれるものと同じです(背景色 (B) 参照)。
色を選択するダイアログが表示されますので、設定したい背景色を選んで「OK」ボタンを押します。
Z方向の倍率 (Z)¶
Z方向の表示の倍率を設定します。
この機能は、表示メニューに含まれるものと同じです(Z方向の倍率 (Z) 参照)。
図 432 に示すダイアログが表示されますので、値を入力して「OK」ボタンを押します。
鳥瞰図可視化ウィンドウ(2D)での操作例を 図 433 に示します。
三次元可視化機能¶
三次元での計算結果を可視化する機能について説明します。
三次元での可視化は、可視化ウィンドウ (3D) を利用して行います。
新しい可視化ウィンドウ (3D) を開く¶
新しい可視化ウィンドウ (3D) を開くには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 計算結果 (R) --> 新しい可視化ウィンドウ (3D) を開く
ツールバー:
すると、図 434 に示すような 可視化ウィンドウ (3D) が新しく開きます。
メニュー構成¶
可視化ウィンドウ (3D) 固有のメニュー構成を、 表 40 に示します。 表 40 に示すメニューは、可視化ウィンドウ (3D) がアクティブな時、「インポート」メニューと「計算」メニューの間に表示されます。
メニュー | 説明 | |
---|---|---|
描画設定 (D) | 格子形状 (G) | 格子形状の設定をします |
コンター (C) | コンターの設定をします | |
等値面 (I) | 等値面の設定をします | |
コンター (セル中心) | セル中心の計算結果に基づいたコンターの設定をします | |
ベクトル (A) | ベクトルの設定をします | |
流線 (S) | 流線の設定をします | |
パーティクル (P) | パーティクルの設定をします | |
タイトル (T) | タイトルの設定をします | |
時刻 (M) | 時刻の設定をします |
オブジェクトブラウザー構成¶
オブジェクトブラウザーの表示例を 図 435 に示します。
可視化ウィンドウ (3D) のオブジェクトブラウザーに表示される項目の設定は、 主に描画設定メニューから行います。「座標軸」の操作については 座標軸 を参照して下さい。
格子形状 (G)¶
格子形状の表示設定をします。
格子形状の表示設定ダイアログ (図 436 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。 表示を「外枠のみ」と設定した時と「すべて」と設定した時の表示例を 図 437 にそれぞれ示します。「格子インデックス」の設定は、 「格子線」で「すべて」を選択した時にのみ操作できます。
コンター (C)¶
格子の表示設定をします。
コンターの表示設定ダイアログ (図 438 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。 凡例の表示方法を調整するには、「カラーバー設定(C)」ボタンを押して カラーバー設定ダイアログを表示し、設定を行って「OK」ボタンを押します (図 439 参照)。
カラーマップで「手動」を選択し、「設定」ボタンを押した場合に表示されるダイアログ については、表示色設定 を参照して下さい。
コンター設定ごとの表示例を 図 440 に示します。
コンター (セル中心) (C)¶
コンターの表示設定をします。
コンターの表示設定ダイアログ (図 443 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。
カラーマップで「手動」を選択し、「設定」ボタンを押した場合に表示されるダイアログ については、表示色設定 を参照して下さい。
コンターの表示例を 図 444 に示します。
ベクトル (A)¶
ベクトルの表示設定をします。
ベクトルの表示設定ダイアログ (図 445 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。
ベクトルの表示例を 図 446 に表示します。
パーティクル (自動) (P)¶
パーティクル (自動) の表示設定をします。
パーティクル (自動) は、GUI でパーティクルを発生させ、計算結果の流速によって パーティクルがどこに移動するかを計算して可視化する機能です。
パーティクルの表示設定ダイアログ (図 449 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。
パーティクルの表示例を 図 450 に示します。

パーティクル 表示例
パーティクル (R)¶
パーティクルの表示設定をします。
パーティクルは、ソルバが出力したパーティクルの情報を読み込んで可視化する機能です。
パーティクルは、スカラー値の属性が出力されていれば、色を変えて表示することが、 ベクトル値の属性が出力されていれば、矢印を表示することができます。
オブジェクトブラウザの「スカラー」、「ベクトル」のフォルダで右クリックメニューから 「プロパティ」メニューを選択すると、それぞれ 図 451、 図 452 が表示されますので、 設定を行って「OK」ボタンを押します。
パーティクルの表示例を 図 453 に示します。
ラベル表示機能¶
ラベル表示機能は、格子点、格子セル、格子エッジなどで定義された 計算結果を、文字列として可視化ウィンドウに表示する機能です。
可視化ウィンドウ (2D), 可視化ウィンドウ (3D) で使用することができます。
右クリックメニューから「プロパティ」を選択すると、 図 457 に示すダイアログが表示されます。
ラベルの定義は、以下の流れで行います。
- 入力として使う計算結果の追加
- 出力の定義
- 位置、サイズ、フォントなどの設定
詳細は、以下で示します。
入力として使う計算結果の追加と編集¶
「ラベル設定」ダイアログで、「入力として使う計算結果」の枠の中の 「追加 (A)」もしくは「編集 (E)」ボタンを押すと、 図 458 に示す ダイアログが表示され、入力として使う計算結果を追加もしくは編集できます。
各項目の設定項目の詳細を 表 41 に示します。
項目名 | 説明 |
---|---|
位置 | 引数にする計算結果名の定義位置。グローバル、格子点などから選択する |
計算結果名 | 入力とする計算結果の名前。コンボボックスから選択する |
変数名 | 出力の定義の中でこの引数を参照するための変数の名前 |
I, J, K, インデックス | 位置が「グローバル」以外の時に有効。どの格子点(もしくは格子セルなど) の値を表示するか指定する |
テスト用の値 | 「ラベル設定」ダイアログで「テスト」ボタンを押した時、ラベル文字列の生成時にこの変数に代入される値 |
出力の定義¶
「出力の定義」には、ラベル文字列を生成するための処理内容を記述します。 処理内容は、 JavaScript 言語で定義できます。例は 出力の定義例 を参照してください。
「入力として使う計算結果の追加と編集」の「変数名」で定義した変数を入力と 定義してください。
「テスト」ボタンを押すと、「出力の定義」と「入力として使う計算結果」の 「テスト用の値」によってラベルの文字列が計算され、表示されます。 もし「出力の定義」の内容に問題があれば、エラーメッセージが表示されます。
「出力の定義」には、最終的に文字列が return 文で返されるよう、定義を記述 する必要があります。
位置、サイズ、フォントなどの設定¶
位置、サイズ、フォントなどは、ダイアログの「位置とサイズ」、「フォントと色」 の枠内の設定を変更することで設定できます。
また、ラベルの位置とサイズは、オブジェクトブラウザで「ラベル」を選択した 状態で、可視化ウィンドウでラベルをドラッグすることによっても変更することができます。
出力の定義例¶
ここでは、ラベルの出力のための基本的な情報と例を示します。
改行文字¶
複数行の文字列をラベルに表示したい時は、 "\n" を使用します。"\n" は改行文字 と呼ばれています。改行文字の使用例を リスト 7 に、出力例を リスト 8 に示します。
var line1 = "This is the label at first line";
var line2 = "This is the label at second line";
return line1 + "\n" + line2;
This is the label at first line
This is the label at second line
数値を書式を指定して出力¶
数値の計算結果について、書式を指定して出力する際は、以下に示す関数を使用します。
- 固定小数点表記: toFixed()
- 指数表記: toExponential()
いずれも、引数として小数点以下の桁数を指定します。
toFixed の使用例と出力例を リスト 9, リスト 10 に、
toExponential の使用例と出力例を リスト 11, リスト 12 にそれぞれ示します。 ただし、いずれの例でも「入力として使う計算結果」 で Discharge が定義されているものとします。
return "Discharge: " + Discharge.toFixed(3);
Discharge: 23.321
return "Discharge: " + Discharge.toExponential(3);
Discharge: 2.332e+1
制御構文を使用して出力¶
JavaScript 言語では、 if 文、 for 文などが使用できます。 ラベルの文字列の生成には、これらの制御構文も使用できます。
if 文の使用例を リスト 13 に、出力例を リスト 14 に示します。
var title = "Flood simulation";
var wl = "Normal";
if (Discharge > 2000) {
wl = "Over Limit";
}
return title + "\n" + "Discharge: " + Discharge.toFixed(3) + " (" + wl + ")";
Flood simulation
Discharge: 23.321 (Normal)
グラフ描画機能¶
グラフ描画機能について説明します。
グラフ描画機能¶
X軸を位置または時間とするグラフを描画し、対話的に描画対象の位置を変更する機能 について説明します。
この機能を利用するには、グラフウィンドウを用います。
新しいグラフウィンドウを開く¶
新しいグラフウィンドウを開くには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 計算結果 (R) --> 新しいグラフウィンドウを開く
ツールバー:
データソース設定ダイアログ (図 459 参照) が表示されますので、グラフに描画する計算結果を設定して「OK」ボタンを押します。 すると、設定した内容にしたがってグラフウィンドウが新しく表示されます。 表示されるグラフウィンドウの例を 図 461 に示します。
データソース設定ダイアログで「設定」ボタンを押すと、「選択したデータ」で選択されているデータの設定ダイアログが表示されますので、表示形式やY軸の位置を設定して「OK」ボタンを押します。 表示されるデータ設定ダイアログの例を 図 460 に示します。
注釈
格子セル、格子エッジで定義された計算結果への対応
iRIC 3.0.11 以降で、グラフウィンドウは格子セルで定義された計算結果の可視化にも 対応しました。
iRIC 3.0.18 以降で、グラフウィンドウは格子エッジで定義された計算結果の可視化にも 対応しました。
格子セル、格子エッジで定義された計算結果が出力されている場合、 図 462 に示すように「格子での位置」というラベルの ついたコンボボックスが表示され、ここで「セル中心」、「I方向エッジ」、「J方向エッジ」 を選択することで、格子セルや格子エッジで定義された計算結果の値によってグラフを描画できます。
注釈
折れ線上での計算結果への対応
iRIC 3.0.14 以降では、グラフウィンドウは折れ線上に補間した計算結果の値の可視化に 対応しました。
これにより、グラフウィンドウは以下のような目的でのグラフの描画に利用できるように なりました。
- 非構造格子を利用したソルバでの断面のグラフの描画
- 構造格子を利用したソルバでの格子線に沿わない断面でのグラフの描画
折れ線上に補間した計算結果でグラフを描画するには、「データソース設定」ダイアログ の「X軸」のコンボボックスで、 図 463 に示すように 「折れ線」を選び、その右側に表示される「折れ線」コンボボックスで、断面として 使用したい折れ線を選択します。
折れ線の定義方法については ラインデータ編集機能 を参照してください。
メニュー構成¶
グラフウィンドウ固有のメニュー構成を、 表 42 に示します。 表 42 に示すメニューは、 グラフウィンドウがアクティブな時、「インポート」メニューと 「計算」メニューの間に表示されます。
メニュー | 説明 | |
---|---|---|
描画設定 (D) | データソース設定 (C) | データソース設定をします |
軸設定 (A) | グラフの軸の設定をします | |
描画設定 (D) | 表示する項目の描画設定をします | |
マーカー設定 (M) | マーカーの設定をします | |
KPマーカーの追加 (K) | 河川測量データのキロポストのマーカーを追加します | |
コピー (C) | 計算結果をコピーします |
データソース設定 (D)¶
データソース設定をします。
データソース設定ダイアログ (図 459 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。 すると、新しい設定内容にしたがってグラフが再描画されます。
なお、データソース設定では、「外部」タブから CSVファイルをインポートすることもできます。 データソース設定からインポートできる CSVファイルについては、 グラフウィンドウ外部データファイル (*.csv) を参照して下さい。
軸設定 (A)¶
グラフの軸に関する設定をします。
軸設定ダイアログ (図 464 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。 すると、新しい設定内容にしたがってグラフが再描画されます。
描画設定 (D)¶
グラフに描画する項目の描画設定をします。
描画設定ダイアログ (図 465 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。 すると、新しい設定にしたがってグラフが再描画されます。
マーカー設定 (M)¶
マーカーの設定をします。
マーカー設定ダイアログ (図 466 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。 すると、行った設定にしたがってグラフが再描画されます。 マーカー設定後のグラフウィンドウの表示例を 図 467 に示します。
KPマーカーの追加(K)¶
河川測量データの KPに対応するマーカーを追加します。
この機能は、以下の条件を満たした時のみ有効です。
- 二次元構造格子の計算結果を描画している
- X軸を、格子のI方向に設定している
- 格子を、「河川測量データから生成」アルゴリズムで作成した
KPマーカー追加後のグラフウィンドウの表示例を 図 468 に示します。
コピー(C)¶
現在の計算結果の設定をコピーしたデータを作成します。 コピーしたデータは、タイムステップを移動したりコントローラーで 設定を変更したりしても変化しません。
データをコピー後のグラフウィンドウの表示例を 図 469 に示します。
散布図描画機能¶
散布図を描画する機能について説明します。
この機能を利用するには、散布図ウィンドウを用います。
新しい散布図ウィンドウを開く¶
新しい散布図ウィンドウを開くには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 計算結果 (R) --> 新しい散布図ウィンドウを開く
ツールバー:
データソース設定ダイアログ (図 472 参照) が表示されますので、散布図でX軸に使用する計算結果、 Y軸に使用する計算結果を設定して「OK」ボタンを押します。すると、設定した内容 にしたがって散布図ウィンドウが新しく表示されます。 表示される散布図ウィンドウの例を 図 473 に示します。
メニュー構成¶
散布図ウィンドウ固有のメニュー構成を、表 43 に示します。表 43 に示すメニューは、散布図ウィンドウがアクティブな時、 「インポート」メニューと「計算」メニューの間に表示されます。
メニュー | 説明 | |
---|---|---|
描画設定 (D) | データソース設定 (C) | データソース設定をします |
軸設定 (A) | グラフの軸の設定をします | |
描画設定 (D) | 表示する項目の描画設定をします |
データソース設定 (D)¶
データソース設定をします。
データソース設定ダイアログ (図 472 参照) が表示されますので、設定を行って「OK」ボタンを押します。 すると、新しい設定内容にしたがってグラフが再描画されます。
実測値と比較¶
計算結果と実測値を比較するための一連のグラフを描画するダイアログを表示します。
この機能を利用するには、あらかじめ実測値をインポートしておく必要があります。 実測値のインポートについては 実測値 (M) を参照してください。
実測値と比較するためのダイアログを開くには、以下のいずれかの操作を行います。
メニューバー: 計算結果 (R) --> 実測値と比較
ツールバー:
比較設定ダイアログ (図 476 参照) が表示されますので、比較に用いるデータを設定して「OK」ボタンを押します。 すると、設定した内容にしたがってグラフダイアログが表示されます。表示されるダイアログの例を 図 477 に示します。
関連ファイル¶
横断測量データ¶
横断測量データは、横断データ(左右岸のxy座標)と、 断面データ(左岸からの距離と河床高)からなるファイル形式です。
iRIC では、河川測量データは以下の2つの形式でインポートできます。
- 河川測量ファイル (*.riv)
- 国土交通省 河川定期縦横断データ
それぞれのフォーマットについて以下に説明します。
横断測量ファイル(*.riv)¶
概要¶
横断測量ファイル(*.riv)は、横断データ(左右岸のxy座標)と、 断面データ(左岸からの距離と河床高)からなるファイル形式です。
横断測量ファイルはアスキー形式です。構造と概念を 図 478、 図 479 に示します。
断面名、x座標値などの入力値の区切り文字は、半角スペース、タブ文字、 改行文字となります。正しく区切られている場合、 iRIC で自動的に値が認識されます。
"#survey" 行以降が横断データとして認識されます。
- 横断データは、1行について1断面の情報からなります。
- データ行:(断面名)(左岸x座標値)(左岸y座標値)(右岸x座標値)(右岸y座標値)
"#x-section" 行以降が断面データ(ヘッダ行、データ行から構成)として認識されます。
- ヘッダ行:(断面名)(断面座標数)(指標1)(指標2)(指標3)(指標4)
指標1~4は、断面座標の何番目の点かを整数(先頭が1)で指定します。指標1より前、 指標4より後のデータは捨てられ、指標1で指定した点が左岸、指標4で指定した点が 右岸に再設定されます。 また、指標2, 指標3で指定された点には格子の分割点が自動的に設定されます。 河川中心点は指標2と指標3の中点に設定されます。
指標データは省略可能です。指標データを省略した場合には、断面座標データがすべて 読み込まれ、断面座標データの最初の点が左岸、最後の点が右岸となります。 河川中心点は左岸と右岸の中点に設定されます。 なお、指標データがすべての断面に設定されていなかった場合、 全断面の指標データが無視されます。
- データ行:(左岸からの距離)(河床高)・・・以降、断面座標数分繰り返してください。 1行に5点まで「左岸からの距離」と「河床高」の断面座標の組が記述できます。
図 479 は河川測量ファイルデータの概念を 表したものであり、iRICでは指標データの4つの丸印は表示されません。
iRIC の横断面ウィンドウで表示される横断方向の座標は 以下のように変換されたものであり、 河川測量ファイルの断面データにおける「左岸からの距離」とは異なります。
- 横断データと断面データから河川中心点の座標を求める。
- 河川中心点からの横断線上の距離を求める。
河川中心線インポート用 CSV ファイル¶
横断測量データをインポートする際は、河川中心線を CSV ファイルからインポートすることが できます。CSV ファイルのフォーマットについては、 点データCSVファイル (*.csv) を参照してください。
国土交通省 河川定期縦横断データ¶
横断測線の平面位置データ (19座標系のみ)¶
横断測線の位置は左右岸の基準点座標から構成されます。基準点座標は19系座標で指定する必要があります。
19座標系は以下を参照ください。
https://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/jpc.html
以下の列から構成される CSV ファイルです。
- KP: 海からの距離
- LX: 左岸のX座標(北向きが正)
- LY: 左岸のY座標(東向きが正)
- RX: 右岸のX座標(北向きが正)
- RY: 右岸のY座標(東向きが正)
データファイル例を リスト 15 に示します。
KP,LX,LY,RX,RY
137.0,-30014.658 ,-5806.715 ,-29777.485 ,-5770.361
137.5,-30112.423 ,-5339.822 ,-29788.809 ,-5308.140
横断面形状データ (国土交通省フォーマット)¶
横断面形状データは、国土交通省が平成20年に「河川定期縦横断データ作成ガイドライン 」 で指定したフォーマットに準拠しています。データフォーマットは、「河川定期縦横断データ作成ガイドライン」の 13, 14 ページを参照ください。
https://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/kasen/gis/pdf_docs/juoudan/guideline0805.pdf
iRIC では、構造物フラグが 0 (構造物なし) の断面データにのみ対応しています。
データファイル例を リスト 16 に示します。
137.000,0.000,67.953,76.607,64.189,72.213,130,0.000,0.000,0.000,0.000,0,20100127,8101030001,石狩川水系,石狩川,
0,-193.860,68.900,
0,0.000,67.953,
0,310.430,76.220,
注釈
- 横断測量データは各河川の管理者(河川事務所)で保管されています。
- 横断測線の平面位置データ (19座標系のみ)について - 横断測線の平面位置データ (19座標系のみ)は、上記「河川定期縦横断データ作成ガイドライン」で規定されていないため、管理者ごとにデータ・フォーマットが異なる場合があります。
- 横断形状データについて - 平成20年以降、上記「河川定期縦横断データ作成ガイドライン」に準拠して作成されているはずです。 - ただし平成20年以前の横断測量データは管理者ごとにフォーマットが異なる場合があります。
インポート時のエラーメッセージについて¶
under construction
地勢データファイル (*.tpo)¶
地勢データファイル(*.tpo)は、点群の x, y, z 座標を保持する ファイル形式です。
区切り文字としては、以下のいずれかを使用できます。
- スペース
- タブ
- カンマ
各列の意味は以下の通りです。
- x座標
- y座標
- z座標(標高など)
一つの行に値が2つ以下しかない行は読み飛ばされます。
1123.65625 2077.0625 846.35
1125.65625 2077.0625 845.72
1127.65625 2077.0625 845.34
1129.65625 2077.0625 845.76
1131.65625 2077.0625 845.62
1133.65625 2077.0625 845.49
1135.65625 2077.0625 845.5
1113.65625 2075.0625 846.17
1115.65625 2075.0625 845.71
1117.65625 2075.0625 846.25
1119.65625 2075.0625 846.43
1121.65625 2075.0625 846.29
1123.65625 2075.0625 845.94
1125.65625 2075.0625 845.34
1127.65625 2075.0625 845.28
1129.65625 2075.0625 845.13
1131.65625 2075.0625 844.99
1133.65625 2075.0625 844.91
1135.65625 2075.0625 844.94
1137.65625 2075.0625 844.78
1139.65625 2075.0625 844.67
1141.65625 2075.0625 844.77
1143.65625 2075.0625 844.85
1145.65625 2075.0625 844.86
1147.65625 2075.0625 845.02
XバンドMPレーダ (XRAIN) 雨量データ¶
XバンドMPレーダ雨量情報を格納するファイル形式です。 ファイルには、ある時刻における雨量情報が格納されています。
iRIC では、同一のフォルダ内に XバンドMPレーダ雨量データのファイルが 複数あると、それらをまとめてインポートします。
XバンドMPレーダ雨量データのファイルは、バイナリ形式のファイルです。 ファイルフォーマットの詳細については、 以下のURLで公開されている PDFの30ページ以降を参照して下さい。
NetCDFファイル(*.nc)¶
NetCDF ファイルは、多次元データを格納するファイル形式です。 複数の時刻における雨量情報などを格納することができます。
NetCDF ファイルは、バイナリ形式のファイルです。
NetCDF ファイルの詳細については、以下の URL を参照して下さい。
iRIC 格子CSVファイル (*.csv)¶
iRIC 格子CSVファイル(*.csv)は、シングルブロックのBFC格子の構造と 格子点の属性、セルの属性を保存するテキストファイルです。
X, Y, Z には格子の頂点の座標が格納されます。 その後の列には、格子の属性の値が格納されます。属性名の先頭に、 "N_" (格子点属性の場合), "C_" (セル属性の場合) の いずれかが付加されます。
セル属性の場合、Iが最大の行、Jが最大の行には、必ずダミー値として 0 が格納されます。
iRIC 格子CSVファイルの例を リスト 18 に示します。
IMAX,JMAX,KMAX
11,5,1
I,J,K,X,Y,Z,N_Elevation,N_Elevation_zb,C_Obstacle,C_Fix_movable,C_vege_density,C_vege_height,C_roughness_cell,C_mix_cell
0,0,0,0.00000000e+00,-1.00000000e-01,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
1,0,0,3.00000000e-01,-1.00000000e-01,0,-3.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
2,0,0,6.00000000e-01,-1.00000000e-01,0,-6.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
3,0,0,9.00000000e-01,-1.00000000e-01,0,-9.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
4,0,0,1.20000000e+00,-1.00000000e-01,0,-1.20000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
5,0,0,1.50000000e+00,-1.00000000e-01,0,-1.50000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
6,0,0,1.80000000e+00,-1.00000000e-01,0,-1.80000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
7,0,0,2.10000000e+00,-1.00000000e-01,0,-2.10000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
8,0,0,2.40000000e+00,-1.00000000e-01,0,-2.40000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
9,0,0,2.70000000e+00,-1.00000000e-01,0,-2.70000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
10,0,0,3.00000000e+00,-1.00000000e-01,0,-3.00000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
0,1,0,0.00000000e+00,-5.00000000e-02,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
1,1,0,3.00000000e-01,-5.00000000e-02,0,-3.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
2,1,0,6.00000000e-01,-5.00000000e-02,0,-6.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
3,1,0,9.00000000e-01,-5.00000000e-02,0,-9.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
4,1,0,1.20000000e+00,-5.00000000e-02,0,-1.20000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
5,1,0,1.50000000e+00,-5.00000000e-02,0,-1.50000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
6,1,0,1.80000000e+00,-5.00000000e-02,0,-1.80000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
7,1,0,2.10000000e+00,-5.00000000e-02,0,-2.10000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
8,1,0,2.40000000e+00,-5.00000000e-02,0,-2.40000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
9,1,0,2.70000000e+00,-5.00000000e-02,0,-2.70000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
10,1,0,3.00000000e+00,-5.00000000e-02,0,-3.00000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
0,2,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
1,2,0,3.00000000e-01,0.00000000e+00,0,-3.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
2,2,0,6.00000000e-01,0.00000000e+00,0,-6.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
3,2,0,9.00000000e-01,0.00000000e+00,0,-9.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
4,2,0,1.20000000e+00,0.00000000e+00,0,-1.20000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
5,2,0,1.50000000e+00,0.00000000e+00,0,-1.50000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
6,2,0,1.80000000e+00,0.00000000e+00,0,-1.80000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
7,2,0,2.10000000e+00,0.00000000e+00,0,-2.10000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
8,2,0,2.40000000e+00,0.00000000e+00,0,-2.40000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
9,2,0,2.70000000e+00,0.00000000e+00,0,-2.70000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
10,2,0,3.00000000e+00,0.00000000e+00,0,-3.00000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
0,3,0,0.00000000e+00,5.00000000e-02,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
1,3,0,3.00000000e-01,5.00000000e-02,0,-3.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
2,3,0,6.00000000e-01,5.00000000e-02,0,-6.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
3,3,0,9.00000000e-01,5.00000000e-02,0,-9.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
4,3,0,1.20000000e+00,5.00000000e-02,0,-1.20000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
5,3,0,1.50000000e+00,5.00000000e-02,0,-1.50000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
6,3,0,1.80000000e+00,5.00000000e-02,0,-1.80000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
7,3,0,2.10000000e+00,5.00000000e-02,0,-2.10000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
8,3,0,2.40000000e+00,5.00000000e-02,0,-2.40000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
9,3,0,2.70000000e+00,5.00000000e-02,0,-2.70000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
10,3,0,3.00000000e+00,5.00000000e-02,0,-3.00000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
0,4,0,0.00000000e+00,1.00000000e-01,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
1,4,0,3.00000000e-01,1.00000000e-01,0,-3.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
2,4,0,6.00000000e-01,1.00000000e-01,0,-6.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
3,4,0,9.00000000e-01,1.00000000e-01,0,-9.00000000e-04,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
4,4,0,1.20000000e+00,1.00000000e-01,0,-1.20000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
5,4,0,1.50000000e+00,1.00000000e-01,0,-1.50000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
6,4,0,1.80000000e+00,1.00000000e-01,0,-1.80000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
7,4,0,2.10000000e+00,1.00000000e-01,0,-2.10000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
8,4,0,2.40000000e+00,1.00000000e-01,0,-2.40000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
9,4,0,2.70000000e+00,1.00000000e-01,0,-2.70000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
10,4,0,3.00000000e+00,1.00000000e-01,0,-3.00000000e-03,0.00000000e+00,0,0,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0.00000000e+00,0
CGNSファイル (*.cgn)¶
CGNSファイルは、iRIC が格子と計算条件のインポート、エクスポートに利用するファイルフォーマットです。
CGNS ファイルの詳細については、ソルバー開発者用マニュアルの 3.6節を参照してください。
地理参照ファイル (*.jgw など)¶
地理参照ファイル(ワールドファイル)は、画像と格子など重ね合わせるために、 画像に座標情報を与えるファイルです。地理参照ファイルの例を以下に示します。 ただし、カッコで囲まれた部分はコメントであり、実際にファイルには含まれません。
2.5 (a:1ピクセル当たりのx座標の増分)
0.0 (b:回転条件)
0.0 (c:回転条件)
-2.5 (d:1ピクセル当たりのy座標の増分)
-131.82 (e:画像左上ピクセルの中心のx座標)
223.57 (f:画像左上ピクセルの中心のy座標)
aは左から右に向かって1ピクセルだけ進んだ時のx座標の増分を表し、 dは上から下へ向かって1ピクセルだけ進んだ時のy座標の増分を表しています。
座標(e, f)は画像左上ピクセルの座標を表します。
b、cは回転を表しますが、iRICでは回転に対応していないため、b、cの値は読み込まれません。
画像ファイルと、地理参照ファイルの拡張子の関係を 表 44 に示します。
画像ファイル | 地理参照ファイル |
---|---|
*.jpg, *.jpeg | *.jgw |
*.png | *.pgw |
*.bmp | *.bpw |
*.tif | *.tfw |
画像ファイルと同名の地理参照ファイルが画像と同じディレクトリに配置されていた場合、 地理参照ファイルが読み込まれて位置あわせに利用されます。
実測値テキストファイル (*.csv)¶
実測値テキストファイルは、実測値の観測点の位置と、そこでの観測値 (スカラー量、ベクトル量) の値を保持するファイルです。実測値テキストファイルの例を リスト 20 に示します。
X,Y,Elevation,VecX,VecY
100,120,5.12,3,4
100,140,7.2,1,-3.2
0,120,8.12,-2,1
0,140,9.2,4,-6.2
実測値テキストファイルでは、必ず先頭に1行ヘッダ行を含みます。 このヘッダ行で各列に含まれるデータを定義します。ヘッダ部の規則は以下の通りです。
- 1列目はX (観測点の位置のX座標)、2列目はY (観測点の位置のY座標) で固定です。3列目以降にはユーザが指定した任意の観測値の名前を指定できます。
- 観測値の名前には英数字のみ使用できます。
- 観測値の名前に "VecX", "VecY" など、"X", "Y" で終わる組があった場合、それらはベクトル量の観測値の X成分、Y成分とみなされて読み込まれます。
2行目以降には、各点の位置とそこでの観測値を格納します。 各列には、実数値を指定します。
水位情報データファイル (*.csv)¶
水位情報データファイルは、河川測量データの横断線ごとの水位情報を保持する ファイルです。水位情報データファイルの例を リスト 21 に示します。
Point,Normal,H27,H29
27.00,2,7,10.5
27.50,2.2,7.2,10.7
28.00,2.3,7.3,10.8
28.50,2.4,7.4,10.9
29.00,2.45,7.45,10.95
29.50,2.48,7.48,10.98
30.00,2.5,7.5,11
水位情報データファイルはCSV型式(カンマ(,)区切り型式)であり、横断線ごとの 水位の情報を保持します。列の意味は以下の通りです。
- 1列目: 横断線名
- 2列目以降: 水位
1行目はヘッダ行です。
注釈
複数の水位情報のインポート
iRIC 3.0 以降では、一つの水位情報データファイルから、複数の水位情報を 一度に読み込むことができます。
1行目のヘッダ行は iRIC 2.x では読み飛ばされていましたが、 iRIC 3.0 以降 では、1行目の2列目以降は、水位データの名前として読み込まれます。 リスト 21 の例なら、 "Normal", "H27", "H29" が名前として使用されます。
グラフウィンドウ外部データファイル (*.csv)¶
グラフウィンドウ外部データファイルは、グラフウィンドウで表示するデータを 保持するファイルです。グラフウィンドウ外部データファイルの例を リスト 22 に示します。
X,Elevation,Depth
0,120,5.12
30,140,7.2,1
35,120,8.12
42,140,9.2,4
グラフウィンドウ外部データファイルでは、必ず先頭に1行ヘッダ行を含みます。 このヘッダ行で各列に含まれるデータを定義します。 ヘッダ部の規則は以下の通りです。
- 1列目はX (グラフのX座標) で固定です。3列目以降にはユーザが指定した任意の値の名前を指定できます。
- 値の名前には英数字のみ使用できます。
2行目以降には、Xの値とそこでの値を格納します。各列には、実数値を指定します。
ポリゴンデータCSVファイル (*.csv)¶
ポリゴンデータCSVファイルは、ポリゴンデータをインポート、エクスポートするためのファイルです。
ポリゴンデータ CSV ファイルの列一覧を 表 45 に、例を リスト 23 にそれぞれ示します。
ポリゴンデータ CSVファイルは、文字コードには UTF-8 を使用します。
列番号 | 項目名 | 説明 |
---|---|---|
1 | pid | ポリゴンID。ポリゴンごとに異なる値を指定します。 |
2 | vid | 頂点ID。同じポリゴンでは、先頭から順に1, 2, 3, .. を指定します。 |
3 | x | 頂点のX座標 |
4 | y | 頂点のY座標 |
5 | name | ポリゴンの名前 |
6 | value | ポリゴンの値 |
pid,vid,x,y,name,value
1,1,0.187,-1.072,ポリゴン3,3
1,2,-0.234,-1.398,ポリゴン3,3
1,3,-0.202,-2.113,ポリゴン3,3
1,4,0.471,-2.218,ポリゴン3,3
1,5,1.449,-2.123,ポリゴン3,3
1,6,2.311,-1.587,ポリゴン3,3
1,7,2.248,-1.366,ポリゴン3,3
1,8,1.838,-1.261,ポリゴン3,3
1,9,0.965,-1.461,ポリゴン3,3
1,10,0.65,-1.156,ポリゴン3,3
1,11,0.187,-1.072,ポリゴン3,3
2,1,0.503,0.641,ポリゴン2,2
2,2,0.334,-0.189,ポリゴン2,2
2,3,1.228,-0.557,ポリゴン2,2
2,4,2.448,-0.557,ポリゴン2,2
2,5,2.669,0.011,ポリゴン2,2
2,6,2.69,0.379,ポリゴン2,2
2,7,2.017,0.179,ポリゴン2,2
2,8,1.365,0.179,ポリゴン2,2
2,9,0.986,0.242,ポリゴン2,2
2,10,0.745,0.589,ポリゴン2,2
2,11,0.503,0.641,ポリゴン2,2
3,1,-0.765,0.707,ポリゴン1,1
3,2,-0.765,-0.098,ポリゴン1,1
3,3,-0.003,-0.591,ポリゴン1,1
3,4,0.034,-0.317,ポリゴン1,1
3,5,-0.168,0.14,ポリゴン1,1
3,6,-0.326,0.799,ポリゴン1,1
3,7,-0.424,1.042,ポリゴン1,1
3,8,-0.765,0.707,ポリゴン1,1
ラインデータCSVファイル (*.csv)¶
ラインデータCSVファイルは、ラインデータをインポート、エクスポートするためのファイルです。
ラインデータ CSV ファイルの列一覧を 表 46 に、例を リスト 24 にそれぞれ示します。
ラインデータ CSVファイルは、文字コードには UTF-8 を使用します。
列番号 | 項目名 | 説明 |
---|---|---|
1 | lid | ラインID。ラインごとに異なる値を指定します。 |
2 | vid | 頂点ID。同じラインでは、先頭から順に1, 2, 3, .. を指定します。 |
3 | x | 頂点のX座標 |
4 | y | 頂点のY座標 |
5 | name | ラインの名前 |
6 | value | ラインの値 |
lid,vid,x,y,name,value
1,1,-1.93,0.117,ライン4,4
1,2,-2.191,1.632,ライン4,4
1,3,-2.096,3.005,ライン4,4
1,4,-0.77,4.047,ライン4,4
1,5,0.722,4.355,ライン4,4
1,6,2.758,4.094,ライン4,4
2,1,2.498,-1.422,ライン3,3
2,2,3.469,-2.89,ライン3,3
2,3,4.321,-4.69,ライン3,3
2,4,2.285,-5.305,ライン3,3
2,5,0.248,-4.642,ライン3,3
2,6,-0.675,-3.766,ライン3,3
2,7,-1.031,-2.985,ライン3,3
3,1,-0.746,2.224,ライン2,2
3,2,2.048,2.911,ライン2,2
3,3,3.232,1.774,ライン2,2
3,4,4.416,-0.594,ライン2,2
3,5,4.534,-2.346,ライン2,2
3,6,4.392,-2.866,ライン2,2
4,1,-0.949,1.167,ライン1,1
4,2,-0.869,-0.571,ライン1,1
4,3,-0.174,-1.867,ライン1,1
4,4,1.266,-3.482,ライン1,1
4,5,2.569,-3.814,ライン1,1
4,6,2.829,-3.979,ライン1,1
点データCSVファイル (*.csv)¶
点データCSVファイルは、点データをインポート、エクスポートするためのファイルです。
点データ CSV ファイルの列一覧を 表 47 に、例を リスト 25 にそれぞれ示します。
点データ CSVファイルは、文字コードには UTF-8 を使用します。
列番号 | 項目名 | 説明 |
---|---|---|
1 | x | 頂点のX座標 |
2 | y | 頂点のY座標 |
3 | name | 点の名前 |
x,y,name
5.086,-5.509,点10
3.443,-5.447,点9
1.946,-4.610,点8
1.007,-3.722,点7
-0.084,-2.454,点6
1.210,-1.388,点5
-0.871,-1.312,点4
1.616,-0.247,点3
-0.998,2.493,点2
-3.104,0.083,点1
16bit グレースケール PNGファイル (*.png)¶
16bit グレースケール PNG ファイルは、地形のラスターデータを 読み込むためのファイルです。
ゲームエンジン Unreal Engine 4 用に作成した地形データをインポートすることを 想定しています。
16bit グレースケール PNG ファイルをインポートする際は、 表 48 に示すファイルを用意します。
ファイル | 説明 |
---|---|
*.png | 標高のラスターデータを格納したファイル本体 |
*.pgw | ラスターデータの位置情報を格納したワールドファイル |
*.png.meta | オフセットとスケールの情報を格納したファイル |
*.png¶
標高のラスターデータを格納した、16bit グレースケールの PNG ファイルです。 PNG ファイルのフォーマットの詳細については以下を参照してください。
*.pgw¶
ラスターデータの位置情報を格納したワールドファイルです。 ワールドファイルの詳細については 地理参照ファイル (*.jgw など) を参照してください。
*.png.meta¶
*.png ファイルに含まれる値の、オフセットとスケールの情報を格納したファイルです。
16bit グレースケール PNG ファイルでは、各ピクセルにおいて、0 ~ 65535 の値を持ちます。 0 が黒、65535 が白に相当します。
iRIC では、 *.png.meta ファイルに格納されたオフセット \(o\) と スケール \(s\) の 値を使用して、色の値 \(c\) から、標高の値 \(h\) を以下の式で計算して インポートします。
*.png.meta は、 YAML 形式のテキストファイルです。オフセットの値は base, スケールの値は resolution という項目名で指定します。
*.png.meta の例を リスト 26 に示します。
base: 312.5
resolution: 0.1
Tips and FAQ¶
HDF5 の DLL がエラーを出力する場合¶
iRIC では、HDF5 ライブラリを利用しています。
お手元の環境に Anaconda などをインストールしていて、iRIC に同梱されたものとは 異なるバージョンの HDF5 ライブラリの DLL が含まれている場合、iRIC のソルバを実行する場合、 以下に示すようなエラーが出力されることがあります。
Warning! ***HDF5 library version mismatched error***
このような場合には、他の HDF5 ライブラリが含まれているフォルダより前に、 フォルダ (iRIC インストール先)\guis\prepost を PATH に追加することで、この問題を解決できます。
もしくは、環境変数として HDF5_DISABLE_VERSION_CHECK に 1 を設定することで、この警告を表示しないように することもできます。ただし、警告が示す通り、バージョンが異なる HDF5 ライブラリを使用することで 問題が生じる可能性もありますので、なるべく上の方法で問題を解決してください。
ご利用にあたって¶
- 本ソフトウェアを利用した成果を用いて論文、報告書、記事等の出版物を 作成する場合は、本ソフトウェアを使用したことを適切な位置に示してください。
- iRICサイトで提供している河川の地形データなどはサンプルデータであり、実際のものとは 異なる場合があります。あくまでもテスト用としてご使用ください。
- ご感想、ご意見、ご指摘は http://i-ric.org にて受け付けております。